超スピリチュアル体験記　｜　実話体験談

ｺﾞﾙさんの信念は有言実行と最後まで諦めないをモットーにです。

第１回目スズメ生けどりペットにして恩返し作戦は、愛犬シロと愛祖父ｺﾞﾙ爺の邪魔が入り
断念した次の日から給食の余ったパンをランドセルに入れ持ちかえっては
スズメ取り作戦を裏庭で決行しました。

しかしスズメは愛犬シロよりも頭がいいのか？なかなかパンには近づいて来ないのです。

まあ最初は私も気づかなかったのですが、愛犬シロの犬小屋がスズメ生け取り作戦の
すぐ傍であった事や、パンの味をしめた愛犬シロがパンを置くたびによだれを垂らしながら
シッポを振り大喜びして、そのパンを食べれないと気付くと、クーンクーン甘えた口調で
泣くので、スズメにはバレバレの罠であったからだと思います。

そのためｺﾞﾙさんは考えました。

まずは犬小屋から離れた場所に少しずつパンをまいて、スズメの餌付けをしてスズメの
警戒心を無くしてから仕掛けを張るというものでした。

そして一つｺﾞﾙ爺さんは私にヒントをくれました。

人間の臭いのするものは動物はみんな警戒するから、餌付けをする時に
大きなカゴも餌の近くに置いておいた方がいいと言うのです。

そして仕掛けの餌もパン屑よりもご飯粒がいいと言うのです。

明治生まれのタヌキをよく捕って食べたというｺﾞﾙ爺さんのヒントはやはり
さすがでした。

ｺﾞﾙ爺さんの私の記憶に残る口癖は、タヌキ汁は美味しいでした。

テレビで鍋料理を見るといつも出てくる言葉がいつも

「タヌキ汁は旨い。タヌキ汁食いてぇーな。」でした。

今思えば、タヌキがｺﾞﾙ爺さんに憑いている？なんて思えるくらい
何度も聞いた口癖でした。

その当時私の地元では北キツネはおりましたが、タヌキなんてどこにもいませんでした。

そのためいつもタヌキ汁話をするｺﾞﾙ爺さんは私にとって不思議でした。

そのため何度か、「タヌキはどこに居たの？」とｺﾞﾙ爺に聞いたことが
在りましたが、昔はこの村にもタヌキがいっぱい居たけど

「タヌキはみんな戦争で死んだ。」と言うのです。

タヌキが戦争で死んだ？？？　タヌキが人間に化けて赤紙を持って戦争に行ったのかな？
と子供心にタヌキは人間の代わりになってくれたんだ。となんの疑いも無く子供心の
思い込みで、タヌキに感謝と親しみを感じていたｺﾞﾙさんでした。

しかし、ｺﾞﾙさんが大きくなってから聞いたｺﾞﾙ婆さんの話だと、

ｺﾞﾙ婆さんいわく「ジッコがみんな捕って食べてしまったんだよ。」と言うのです。

ジッコとは爺さんの事を私の田舎ではそう呼びます。

ｺﾞﾙ婆さんの話だと、終戦の時に食べ物がなくて腹を空かしたｺﾞﾙ爺さんが肉を食いたいと
タヌキ狩りを始めたそうです。

ｺﾞﾙ爺さんの行動をきっかけに村中のｺﾞﾙ爺さんと生まれた時期が同じ爺さん連中が
タヌキ汁にハマって居た時期があったそうです。

それが村から村へ広まって行き、どの村でもタヌキを見る事は無くなったそうです。

確かにｺﾞﾙ爺さんの言う通りある意味、タヌキも戦争の犠牲者？だったのかもです。

「ｺﾞﾙ爺さんふかーーい。」

いや、ｺﾞﾙ爺連中がハマっただけ？ですよね（汗）

それにしてもやはり明治生まれの方々は凄いです。


話は変わりましたが、ｺﾞﾙ爺さんのヒントがやはりさすがでした。

その後すぐにスズメも馴れて、何と大きなカゴの下までスズメが
入って来るようになったのです。

それからもまたカゴの上に重めの石を置いて工夫するなどして
ようやく２匹のスズメをゲットすることが出来ました。

スズメを実際に仕掛けで取れた時の感動は、思わずｺﾞﾙ爺さんの背中に抱きつき
ツルツル坊主のｺﾞﾙ爺の頭をほっぺたでスリスリするほど感動的なものでした。

ｺﾞﾙ爺さんも満面の笑みを浮かべて、「スズメ捕れたかｺﾞﾙ。」と
一緒に喜んでくれました。

その後、捕ったスズメを鳥かごに入れ、ずっとスズメを見ているｺﾞﾙさんでした。

とても幸福感満載でした。

次の日の朝も学校に行きスズメを仕掛けで捕った事をクラス中に自慢して
居るｺﾞﾙさんでした。

学校が終わり走って家に帰ったｺﾞﾙさんは、スズメの入っている鳥かごに
まっしぐらな事は、みなさん想像つきますよね。

ｺﾞﾙさんは家に帰るなりランドセルを玄関に放り投げて、茶の間に置いていた
鳥かごに一目散でした。

しかし、そこには鳥かごが置かれて居なかったのです。

私はそこに居たｺﾞﾙ婆さんに「スズメの入った鳥かごはどこに行ったか知らない？」
と聞くと、ｺﾞﾙ婆さんは「ジッコがお昼の時に持って行ったよ。」と言うのです。

私は何か嫌な予感がしましたが、ｺﾞﾙ爺さんの居る裏の倉庫にすぐに行ってみました。






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