|
|
|
2010.09.04
テーマ：映画レビュー(894)
カテゴリ：黒澤映画
 東宝と黒澤プロが製作した1960年公開の日本映画 「悪い奴ほどよく眠る」はシェイクスピアの「ハムレット」を モチーフにしている社会派作品である。 物語は土地開発公団の副総裁・岩渕（森雅之）の娘 佳子（香川京子）と秘書・西幸一（三船敏郎）が結ばれ 政界、財界の名士を集めた結婚式が盛大に始まった。 しかし公団の課長補佐・和田（藤原釜足）が刑事に連れ去られた。 押しかけた新聞記者たちは五年前、一課長補佐が自殺しただけで 有耶無耶のうちに終った庁舎新築の不正入札事件に 現公団の副総裁・岩淵と管理部長の守山（志村喬） 契約課長の白井（西村晃）が関係していた事を思い出した。 ケーキ入刀で運ばれてきたケーキを見て守山と白井は驚愕した。 それは五年前の汚職の舞台となった新築庁舎の型をしたケーキで その7階には赤いバラの花が刺さっている。 これは公団の課長補佐・古谷が飛び降た場所だった。 その頃、検察当局には差出人不明の密告状が舞い込んでおり 開発公団と大竜建設は密告により三十億円にのばる 贈収賄事件も摘発寸前にあった。 だが容疑者を逮捕したものの肝心の証拠が無く 和田や大竜建設の経理担当・三浦の口からも 証拠を割りだす事が出来ず二人は釈放された。 三浦は拘置所の門前でトラックに身を投げ出して自殺、 和田も公団の開発予定地である火口から身を投げ自殺した。 そしてまた奇怪な事件が起った。 岩淵と守山の命で貸金庫の鍵を開けた白井が 金が消え去っている代りに例の新築庁舎の絵葉書が 一枚残されているのを発見したのだ。 その貸金庫のカラクリを知っているのは白井と 死んだ和田しか知らない筈であり 白井はその夜、自宅の街燈の下に和田の姿を見て、 ショックのため気が狂った。 そんな白井が不正事件を発覚させないかと案じた 大竜建設の波多野社長と金子専務は岩淵と守山に処分を命じ 彼らは殺し屋（田中邦衛）を使って白井を消そうとした。 そして白井を救ったのは岩渕の秘書・西だった・・・ この映画で佳子を演じた香川京子は終盤で三橋達也演じる 岩淵辰夫の車から降りるシーンでシートベルトをしていなかった為 フロントガラスに頭から突っ込んでしまい 顔を何針も縫うほどの大怪我を負ってしまった。 傷も大きかったので香川は本気で引退を覚悟したそうです。    にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村  悪い奴ほどよく眠る〈普及版〉(DVD) ◆20%OFF！ お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
2010.09.04 19:50:51
コメント(0) | コメントを書く |
|
