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ケヤキの木の下で            岐阜/愛知   自然素材でZEH READYの家

ケヤキの木の下で            岐阜/愛知 自然素材でZEH READYの家

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2013年12月02日
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おはようございます、
紙太材木店の田原です。

週末、土曜日は住宅医スクール
桃李舎の枡田洋子さん
名古屋大学大学院准教授の山崎真理子さん
高齢者住環境研究所の溝口千恵子さん
大学の授業以上の内容を一日で詰め込みますから
事前に調べての予習と講義を受けた後の復習が必須

枡田さんは構造設計が本業で、
限界耐力計算のさわりを教えて頂きました。

一般の方は限界耐力計算と言ってもピンときませんが
簡単に言うと
昔ながらの木造住宅(伝統木構造)を建てるための手法
「石の上に柱がのってるだけの家」と言えばご理解頂けるでしょうか。
建築基準法では
土台又は柱は基礎と緊結(ボルトで固定)されていなければならない
とされています。
ということは
コンクリートの基礎をがっちり作って
そこに土台を置いてアンカーボルトという金具で締め付けて固定し
その上に柱を立ててなおかつその柱も
地震が来た時抜けないように全て金具で土台に固定しなければ
中間検査が通りませんし
そもそも確認申請を出した時に受け付けてもらえません。

でも
この限界耐力計算をすれば石の上に柱がのってるだけでもOK
更に土壁と貫で昔ながらの家を建てることも可能になります。

なぜ限界耐力計算が必要かというと
古い木造住宅を耐震補強する場合
現在の基準法に従って補強すると
土壁はほとんど耐力を認められません。
従って筋交いや構造用合板でできた壁をこれでもか!
というぐらい入れる必要があります。

和室が4部屋集まっている昔ながらの家だと
それぞれの仕切り壁は襖の建具が大半ですから
そこに筋交い入の壁をそこら中に付けることになります。
伝統的な和室の面影は・・・・なくなります。
またそこだけでなく家中でそんな壁を入れることになりますから
戦前に建てられた家は
ほぼスケルトン(骨組みだけ)状態にして補強をすることになります。
もちろん、そんな工事をすれば補強工事だけで1000万を超えますから
補強したくても補強できないというのが実態

さらにこの限界耐力計算
名前は知っててもよくわからないという設計事務所が大半ですから
一般にはほとんど普及していません。
しかし、古い家の耐震補強にはとても有効な手法です。
私も知ってはいたのですが
いざ、自分でというと二の足を踏んでいたのですが
今回の講義でとっかかりができました。
合板や筋交いで固めるだけが補強ではないようで
来年、早々にこの限界耐力計算の講義を受けてきます。

山崎真理子先生、
目から鼻へ抜けていくようなと言ったら語弊があるでしょうか
さっぱりした頭の回転の早い方で
講義を聞いていてもわかり易い
但し、早い!
ボリュ-ムがかなりありますから
早口は仕方がありませんが
容赦なく知識を叩き込んで来るタイプ
岐阜高専でも教えて見えたそうで
誰か知り合いがいるかもしれません。
木材強度学のなかの古材が専門で
古い木の強度が専門と言えばいいでしょうか、
お寺や古い家の屋根裏が住処(笑)

木材の強度は一般にヤング係数がどれだけかで測られています。
出荷前の柱や梁を計測してこの数字を材料に書き込みます。
するとこの材料がどの程度の強度があるかわかるわけですが
既に建っている建物もいろんな手法を使って調べることができるわけで
100年以上経った建物のあるところで使われている梁の強度が
十分かどうかといったことが調査によってわかります。
それがわかれば、その材料は交換しなければならないのか
補修する程度で良いのかといったこともわかるわけです。
一般には古材は新材より強いと思われていますが
数値で見る限り変わりません。
木材は生物ですから
学校のクラスと同じで
強い奴もいれば弱いのもいる
最も多いのは弱くも強くもないやつ
グラフは中間の山が高く
両サイドが低くなっています。

強いのが荷重のかかるところに使われているかというと
そんなことはなく平均的に使われているようです。
但し、今までに一件だけ
ヤング係数の高い材料だけで作られていた建物があったそうです。
皇族の方が降嫁された家
恐らく昔の大工さんの中には木配りのできる
見る目があった人もいるようですが
それは極々稀で普通の大工さんが見てもわからなかったというのが
今までの調査結果とか。
でも、わかる人はいたんですね。
ちなみに
山の北側、南側、上の方、下の方
みな関係なく、平均的な強度が出るようです。


最後は溝口先生
「定年前リフォーム」の著者で
毎月200件もの介護リフォームをされているとか
高齢者に快適な住環境を提供することを使命とされいて
ご自身も脳梗塞を克服されてますから
提案もかなり深読みされているもの。
とても足元には及びませんが
実践と事例を教えて頂き
少しは近づけたかと・・

と今回もハードで脳みそに汗をかいた1日でした。






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Last updated  2018年03月21日 20時34分06秒
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