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働く女性たち…「衝動買いの女 梨花」 私はお礼になんでもします…駆け込み寺居酒屋ポン吉 40話
JR西大路駅近くの「洋風居酒屋ポン吉」は16室のワンルームマンションも経営している。その家賃の振り込みは銀行だが、なんせワケアリの女性は銀行口座も開けない。そこで来月分の家賃は月末にマスターの音吉のマンションか店に持って来るシステムになっている。そのワンルームマンションの203号室の田辺梨花は最近度々家賃を月内に持ってこなかった。そこで梨花のケータイに電話するがそこには「お客様の都合で…」とつながらなかった。 音吉は日曜日の午後に部屋を訪ねた、幸い梨花はいたが、家賃を今月は待ってほしいという。この梨花は大学の4年間をこの部屋で過ごしていた、それに会社に就職して2年ほどでまだ25歳と若かった。音吉は玄関先で梨花に、 「家賃はともかく電話もつながらないが、いったいどんな生活をしているのか?」と聞いたら、部屋中に入れてくれた。その部屋の中は簡易の洋服ダンスが3本もありベッドの他はやっと2人が座れるスペースしかなかった。梨花は、 「もう私…バーゲンで安いのを見つけたら後先考えずに買ってしまうのです」 「そら~私もそうだが、しかし、梨花さんは京都でも老舗の製薬会社の正社員だから、そこらのパートの女性よりは生活は豊かになるが…」 「あの~家賃を1か月だけ待っていただけたら…私はお礼になんでもします」 「おぃおぃ、私はそんなことはいってはいない。とりあえずそこまでお金に困っているなら駅前で私がやっている店があるから、夜の食事ぐらいはごちそうします。その代わりといってはなんだが1時間はママの指図で野菜を切ったり、料理、それに洗い物をしてほしい」 こうして梨花は仕事が終わるとその帰りに1時間働いて食事をごちそうになっていた。その1時間の間にママの幸子に色々話をしていた。それによると今はまだカードとかのローンには手をだしていないがこれは時間の問題だと判断できる。現在は月々の給料を家賃も払えないほど使い込んだ程度でまだ軽症だと音吉に報告をしていた。その給料までは一週間ほどだからとりあえずは未納のケータイの分の1万円を音吉は梨花に貸していた。ただ店で正式にアルバイトで働くということは会社がすぐ近くなのでこれはできなかった。 やがて月末になり梨花は2か月分の家賃と1万円を持ってきた。音吉はこれでは給料の約半分がなくなる、なんなら後1か月は食事を店でするかと聞いたが、梨花はなんとかやっていきますと答えていた。その後、この梨花の勤める製薬会社の男の客から梨花の噂を聞いた。その客は音吉に、 「あの本社の受付に座っている可愛い女子社員だが、これはウワサだが、食事をごちそうになったら誰とでも寝るらしい…」 「えっっ、受付って田辺梨花のこと?」 「そうそう、その梨花、なんでも妻子ある同僚が食事を誘ったらその梨花は「お返しになんでもします」というのが口癖らしい…」 「そう、たしかに私にも「お返しになんでもします」といっていた。それで?」 「それでその同僚は冗談で祇園の近くの安井のラブホテルに行きませんかといったら「はい」と返事してそのままホテルに行ったらしい」 「ほう~そんな尻軽女だったのか…梨花は?」 そこでママの幸子が、梨花を店に呼び出していた。梨花はそのことをアッサリ認めて、 「だってママ、そんなこと当たり前になります。私は学生時代から男友達などとはすべて割り勘ということになっていました。社会人になってもそれは同じこと、しかし、私がたまたまお金がなかったらその分はなにかでお返ししなければなりません」 「それって学生時代から?」 「はい、みんな一生懸命アルバイトしたお金ですから、そんなお金を無駄にはできません。そこでお金のない人はその人にお返しをするのがルールになっていました」 「それは体で返すの?」 「いえ、それは相手が望むものですから、女性同士なら相手の部屋の掃除、洗濯、それに料理になります」 「ほう、なるほど…それはなかなか合理的ですよね~音吉どん」 こんな話をママの幸子から振られた音吉は、 「それはあかんやろ~とはいってもこんな男女同権の時代だから、男が女に御馳走するのは当たり前の世の中から一歩前進しなければならない」 「あらら、団塊世代の音吉どんらしくはないね…それとも梨花さんからの「お返し」がほしいの…」 「いやいや、それは違う。しかし、誰とでも寝るというのはよくない。なんぼ「お返し」といっても相手が既婚の場合は「不倫」になる、それに妊娠や性病の恐れもある」 この音吉と幸子のやり取りを聞いていた当人の梨花は、 「いえいえ、私が誰とでも寝るというのは大間違いで私が食事を誘われて付いていく人はやはりそれなりに好きな人です」 「しかし、こうしてその噂は社内中に広がっているというから…これはこれでまだ若い梨花には問題になる」 「いえ、そんな噂を私は気にしません。ところでマスター、私…またバーゲンで買い過ぎてしまいました。今月のお家賃を夏のボーナスが出るまで待っていただけません?、お礼はなんでもしますから…」 そこで幸子が、 「音吉どん、こんな若くて綺麗な梨花さんのお願いを聞いてあげたら?」 「それならそのお礼は私のマンションの掃除を週に1回程度してください」 「あらら、結局のところ梨花さんをマンションに連れ込むの?」 「ママ、だからこれからの時代は物事を合理的に考えなければならない。ママだって俺の部屋がいつも汚いといっているだろう…」 そこで梨花が、 「ママさん、それは大丈夫です。マスターは私の好きなタイプではないので絶対安心してください」 「………………」 ★…画像はその私もまたバーゲンで衝動買いしてしまいました。定価2980円が750円と安く…しかし、後から考えたらそんなに安くはなく、品物もそんなにいいものではなかった。しかもこれはイオンのバーゲン会場で買ったがなぜかレジは別でバッタ屋の業者のようだった。「買う前にもう一度よく考えよう」 アメーバ大喜利 遺作傑作集 1~10…今年1月に廃止された人気サイト…お題とボケで一つの作品になる。 このコラムが少しでもおもしろかったら↓↓↓の画像をワンクリックしてください。ブログランキングに参加しています。現在3~4位どす。。。あなたの愛のワンクリックが私のいきがいになります。 小説家ランキング 働く女性たち…「男装の麗人 伊音」…最終処分の半額…駆け込み寺居酒屋ポン吉 39話 働く女性たち…「黒猫ドライバーの女 通子」巨大宅急便会社に風穴をあける 駆け込み寺居酒屋ポン吉 38話 働く女性たち 「壬生菜古漬けの女 華子」…純京漬物の古道駅 駆け込み寺居酒屋ポン吉」37話 働く女性たち…「医療事務 詩織」…セクシーマッサージ 駆け込み寺居酒屋ポン吉」36話 働く女性たち…「無毛の女 高校女教師 純子」 駆け込み寺居酒屋35話
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最終更新日
2017年03月22日 06時44分49秒
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