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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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July 26, 2018
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トカットの木版ハンドプリント「タシュ・バスク」の話の続きです。

トカットはバスクの故郷です。
しかし現存する古いバスク、ヤズマのモチーフは必ずしもトカットのものとは限りません。
職人さんと技術の持ち出し禁止になる以前、オスマン帝国の終焉以後にも各地に職人さんたちが流出してバスクを製作していました。
特に中央であったイスタンブルには多くのアルメニア人を含むバスクの師匠や職人たちによる有名工房も存在しました。
今、私が持っている極薄のキャートヤズマは1950年代以前のものですが、調べてみるとそのほとんどがイスタンブル制作のものだとわかります。
イスタンブルのものは20世紀に入って当時の流行もあったのだと思いますが、デザインが凝っていたり、変わり種も多いのです。

一方、バスク650年の歴史を持つトカットにも、もちろん特有の伝統的なモチーフがあります。
今回からシリーズでその代表的なものをいくつか紹介していきたいと思います。





トカットのバスクといえば本当は「林檎」のモチーフを一番最初に紹介するべきなのですが、写真が膨大過ぎて探すのが面倒臭い。で、すぐに見つかったこちらから。

このモチーフ名は「トカット・ヤルム・エルマルス」。
冒頭にトカットを付けることで、トカットのものであることを強く主張した名称です。
「ヤルム」は「半分」、「エルマ」は「林檎」、「ル」がついて「~のある(~の付いた)」、「ス」は三人称の所有を意味し、「トカットの半分の林檎のモチーフのある(ヤズマ)」の意味になります。

半分じゃない林檎のモチーフはちょっと潰れたハート型が並んだもの。ほぼ林檎ですね。
半分の林檎は、林檎が小さくバラバラになった不規則な形で、言われなければ林檎であることすらわかりませんが、色の使い方や配置のパターンなどから林檎のモチーフからの変形だと想像できます。

半分の林檎はカラカレムで黒の版を押します。

そこに赤い染料を付けた別の版を重ねます。
これは異なる色の版を重ねる「エルバン」テクニックと言います。
「エルバン」テクニックはトカットのバスクの最大の特徴でもあります。

そしてボーダーには並行線の間に細長い三角があるカラカレムを使います。
下の画像のように垂直線だったり、点だったりするものもあります。
ボーダーは林檎のモチーフと共通しています。

半分の林檎と林檎は黒に赤という色の使い方も同じです。
何が違うかというと、メインモチーフである林檎がバラバラなところぐらいですかね。





黒ラインに赤の色遣いは偶然なのか、トカットに多く暮らすアレビーたちが好む色でもあります。
彼らの民族衣装のスカーフにも、これら林檎のモチーフが使われています。
その関係性についてもいろんな方に尋ねましたが全く不明です。(続く)
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10月21日ー27日のトカット滞在のイーネオヤ&バスクツアーにもぜひご参加ください。
トカットツアーのお問合せは旅工房さんの秘境専門デスク TEL 03-5956-3148 まで。

オヤフェスのお問合せ・出展参加お申込みは私まで → 
よろしくお願いいたします。
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Last updated  July 27, 2018 04:52:58 AM
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