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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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December 21, 2023
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サビハギョクチェン空港からBBBUSに乗ってブルサへ向かいました。

ブルサはイスタンブール、アンカラ、イズミールに続いてトルコ第4の都市ですが、旅客機が乗り入れする空港が現在はありません。
その代わりにイスタンブールのアジアサイドにあるサビハギョクチェン空港からブルサのオトガル(バスターミナル)まで運行する空港バスがあり、それに乗ると公称90分で(実際は時間帯によりもっと早く)到着します。

ブルサで、イズミールで別れた友人と再度合流し、イーネオヤでトルコの文化観光省の認定芸術家となったムシュクレ村出身のセルダー先生のお家を訪ねました。



セルダー先生は私たちのために色々な料理を作って待っていてくれました。
町で暮らしても村の生活が基盤にあるので、使うオイルは自家製のオリーブオイル、食べるものの多くは村で採れたものなどです。
だから身体にいいし安心なのです。

お腹がいっぱいになった後は以前からお願いしていたシルク糸の精錬を実際にやってもらうことに。
ムシュクレ村では数十年前まで養蚕が行われており、イーネオヤに使うシルク糸も自分たちで用意していました。
(何年か前までは村に行けばお家のチェストの中に昔のシルク糸の綛がありましたが、現在はそれらも使用してしっまったか、お金に換えるために売ってしまったため見られることはありませんが・・・)
そんな環境下だったので、セルダー先生のお母さんやお姑さん世代は、若い頃は自分たちでシルク糸を精錬し、染めて使っていたそうです。



私もムシュクレ村のお家にあった当時のシルク糸を集めて持っていますが、それと同じ糸でお姑さんに精錬をどんな風にやっていたのか見せてもらうことになったのです。

ムシュクレの精錬は、石鹸を使うものです。
この石鹸も実はセルダー先生の自家製で、ムシュクレ村では各家庭が年に1回、夏の暑い時期になると石鹸作りの職人さんに来てもらって、自分のところのオリーブオイルを使って石鹸作りをします。売るためではなく、自分のお家で使う分量を作るのです。
この石鹸は普通に身体や髪を洗ったり、洗濯に使ったり、さらにはシルク糸の精錬にも使われてきたのです。

この石鹸をおろし器で細かくします。



それを火にかけた鍋に入れ、セリシンがついたままのシルク糸を茹でます。
やがてセリシンが膨れて糸がヌルヌルしてきます。糸の様子を見ながらさらに煮ます。
糸の表面にシルク独特のキュッキュ感が出たら火からおろします。ここまでだいたい1時間ぐらいです。



あとは水で濯いで乾かします。
これでオヤに使えるシルク糸の出来上がり。

昔はこの糸を草木染めしましたが、ここ100年ぐらいは人工染料が普通に手に入りましたので、それを使ったようです。液に軽く付けただけで簡単に綺麗に染まります。

できた糸をさらに自分で撚り、針に通すのです。
お姑さんはイーネオヤ作りの現役で、シルク撚りも自分で撚ります。
現在手に入る撚り済みの糸はダメで、人工シルク糸であっても自分で撚って使っています。

ムシュクレ村方式のシルク糸撚りも習いながらゆったりと時間が流れていきます。

(続く)
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オヤマニアの会の新刊本販売のお知らせです。

アイドゥンエフェオヤ(31点)、アイドゥン(15点)、キュタフュヤ(29点)、カスタモヌ(7点)、ブルサ(29点)、ナウルハン(13点)、エーゲ海地方(22点)など、トルコ各地の貴重なアンティ―クイーネオヤ146点を掲載しています。1目1目が見えるようにに撮影していますので骨董オヤの再現にも参考になるかと思います。

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タイトル:OYA Traditional Turkish Needlelace
(日本語・トルコ語・英語併記)
オヤマニアの会編
サイズ:21.0×29.7×1.4cm A4版
ページ数:160ページ フルカラー
重量:約840g
発行予定日:2023年7月
ISBN:978-625-99032-0-0
発行元:ミフリ出版

お申込み、お問合せ窓口は
◇オヤマニアの会:instagramまたはe-mail
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Last updated  December 21, 2023 09:31:00 PM



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