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カテゴリ:時計
アニメ映画の名作「となりのトトロ」が公開されたのが1988年。
もう30年以上前というのに、改めて愕然としてしまう。 この映画は昭和30年代前半の埼玉県所沢市が舞台とされているけど、 背景が当時の日本の原風景としては普遍的なものらしく、 これを観ていると色んな事が思い起こされてくる。 自然がずっと身近にあった上に、 田畑や森は子供達の重要な遊び場でもあり、 大人も子供も人の繋がりが遥かに濃密だった頃は、 確かに夜の暗闇には得体の知れない禍々しさが充満していたものだ。 実は、その禍々しさに輪を掛けていたのが、 当時、学校の図書館で借りた江戸川乱歩作の「少年探偵団」シリーズだった。 その内容が、ひょっとしたら実際にあった事ではないかと錯覚していたのも事実で、 ラジオドラマもやっていて、夜店で買った1石ラジオでドキドキしながら聴いていたのを思い出す。 表紙も独特な、昭和45年刊のポプラ社「少年探偵団」シリーズは当時280円。 これを古本屋で見掛るとつい買ってしまう。今読み返すと昔の感覚が蘇る。 これに限らず、江戸川乱歩ワールドは今でも刺激的である。 やがて家にTVがやってくると、 子供達にはウルトラマンや仮面ライダーというヒーローが君臨して、 ドリフターズがお茶の間を沸かし、 実際に王選手がホームランをかっ飛ばす所を目撃する事になる。 まだ、どこも並べて貧乏だったけど、 世の中は、今の様に先行きが暗くドン詰まりのような雰囲気は無く、 現在なら問題になりそうな理不尽な事が多少あっても、乏しい小遣いを握りしめて駄菓子屋へ通い、 人工甘味料で砂糖をケチった上に、人工着色料の鮮やかな色をしたものを舐めながら、 何となく明るい方向へ向かっているだろうな、という感覚だけは常に持つことが出来た時代。 そのトトロをモチーフにした、 西暦2000年記念と言う事で発売された機械式の時計がある。 2000本限定のピンバッジ付きで、当時の価格は¥32、000だった。 知り合いの時計屋さんの店頭で見掛けて、 小ぶりで子供っぽい外観とクオーツの割に高いなと思いつつ見せて貰ったら、 機械式の手巻きなのに驚いて、ALBA銘だけど一応日本製と言う事で、 オマケに造りも意外にちゃんとしているのに関心して購入した覚えがある。 リューズには「まっくろくろすけ」がいる。 アップライトの時刻表示と、クラシカルなデザインで中々の出来栄え。 MY NEIGHBOR TOTORO / 英語だと「私の隣人トトロ」なんだな。 裏のシースルーのガラスにはネコバスが跳躍している。 映画のコピー、「このへんな生きものは まだ日本にいるのです。たぶん。」を思い出す。 機械は、女持ち(めもち)と思われる小型の手巻きムーブメントが使われているようだ。 セイコーがALBAブランドで、女性用の新しい機械式の手巻き時計を作るとは思えないので、 デッドストックのムーブメントを使っているかもしれない。 今になれば、それはそれで希少なムーブメントであるけど出来ればその来歴を知りたい。 完成品のデッドストックなのか、バラバラのパーツだったのを組み立てたのか、 或いは、殆ど考えられないけど新規製作であったのだろうか。 例えば、キンキラキンのロレックスの手巻きだと、権威主義を伴った嫌味度がマックスだけど、 トトロの手巻きなら、誰一人目を吊り上げる事も無く平穏でいられるんじゃないかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.01.16 19:30:06
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