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乳癌は早期発見も早期治療もいらない

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2014年12月19日
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カテゴリ:抗癌剤について

身の毛もよだつ、恐ろしい記事がありました。

◇優れた制吐薬が登場/9割以上が外来治療可/1剤を継続する方法も

 手術、放射線と並ぶがん治療の3大選択肢の一つ、抗がん剤。
以前は「副作用が強くつらい」とのイメージがあったが、
近年はそれを抑える優れた薬が続々と開発され、
苦痛を軽減しながら治療を受けられるようになっている。
抗がん剤と、どのようにつき合っていけばよいのだろうか。【庄司哲也】

 40代の男性会社員、Aさんは急に激しくせき込むようになり、
その後は息苦しさも感じるようになった。
「念のために」と受けた検査で予想もしない診断が出た。
肺がんだった。がん細胞が胸の中全体に散り、胸に水がたまっていた。
最も進行した「ステージ4」の状態。既に手術や放射線照射が
できる状態ではなかったため、医師から抗がん剤による治療が勧められた。
「本当に効くのだろうか」。抗がん剤と聞いて、
Aさんは不安を抑えられなかった−−。

 「抗がん剤単独で完治させるような薬はまだ少なく、
他臓器に転移した進行再発がんを治すのも難しいのが現状ですが、
その一方で、がん治療の状況はこの10年ほどでがらりと変わりました。
抗がん剤といえば『効く』『効かない』で考えがちですが、
二分して考えてしまうと誤解を招きます」と話すのは、
日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之さんだ。
どういうことか。

 固形がん(血液がん以外のがん)に抗がん剤治療をする目的は、
大別して二つある。一つは、手術や放射線治療の後、
目に見えない転移の可能性がある患者に投与し、
再発を防いで完治の率を高めるためで「術後補助療法」という。
もう一つが、転移や再発をした患者の延命のためだ。
後者は治癒する可能性は高くはないが、がんとできるだけ
長く付き合っていくことを目指す。
「確かにがんは強敵で、つらい治療をしなければ闘えない面はあります。
ですが、それを支える薬も進化している。
がん細胞が消える完治にこだわる必要はなく、
薬をうまく使っていくことで、がんと共存していける
時代になってきたと言えます」と勝俣さんは力説する。

 投与される抗がん剤が決まり、入院したAさん。
がん治療に幅広く使われる、白金を含む金属化合物の
シスプラチンという薬など複数の抗がん剤を組み合わせて
点滴を受ける予定だ。副作用で思い浮かぶのは激しい
嘔吐(おうと)や吐き気。がんをテーマにしたドラマでも、
そんな場面を見た気がするが−−。

 しかし、それはもう過去の話。嘔吐や吐き気を抑える
優れた制吐薬が登場している。

 日本では1995年に消化管の吐き気を催すセロトニン
という物質の作用を妨げる「5HT3受容体拮抗(きっこう)薬」
が承認され、抗がん剤による吐き気はかなり抑えられるようになった。
さらに2009年には「アプレピタント」(製品名イメンド)が
承認された。抗がん剤の投与後、一定の時間が経過した後に起こる
遅発性の吐き気も抑制できるようになっている。

 「シスプラチンは数多くのがんの治療に用いられてきた一方で、
吐き気・嘔吐などの副作用が強く表れ、かなり以前は抗がん剤の
悪いイメージを代表するような薬でした。しかし、
吐き気を抑える優れた薬がある現在では、シスプラチンを
使った治療も入院の必要はなく、外来通院でできるようになっています」
(勝俣さん)

 がんに伴う症状や、治療の副作用を予防したり、
軽減させたりするための治療は「支持療法」と呼ばれる。
勝俣さんによると、今は9割以上の抗がん剤が外来通院での
治療が可能という。言い換えればそれだけ副作用対策が
進んだということだ。「抗がん剤治療は必ず入院して
行うという時代では、もうなくなっているのです」

 複数の抗がん剤で治療を受けたAさんはがんが縮小し、
病状も安定。悪性胸膜中皮腫の治療にも使われる
ペメトレキセド(製品名アリムタ)という1剤(点滴)で、
外来通院治療を続けることになった。ペメトレキセドのように
副作用が比較的少ない薬を使い、現状維持や悪化予防のため
継続的に行う治療は「維持療法(メンテナンス)」と呼ばれる。

 以前はシスプラチンなどを併用した治療を4〜6クール行い、
がんが縮むなど病勢が収まるといったん投薬を休んでいたが、
維持療法では休薬期間を設けずに1剤または2剤をそのまま使い続ける。

 「維持療法は副作用が少なく、生活の質を保ちながら長期間
続けられるメリットがあります。肺がんに栄養を供給するための
新たな血管づくりを阻害する『ベバシズマブ(製品名アバスチン)』や
乳がん治療用の『トラスツズマブ(製品名ハーセプチン)』も、
維持療法に使われる抗がん剤です」。
国立がん研究センター東病院呼吸器外科科長の坪井正博さんはそう説明する。

 肺がんの場合、特定の分子をターゲットにした分子標的薬の
ゲフィチニブ(製品名イレッサ)やエルロチニブ(製品名タルセバ)の
登場が治療に影響を及ぼした。

 イレッサ、タルセバは、がん細胞が増殖するためのスイッチ
のような役割を果たす「EGFR」という遺伝子に変異が
ある人に使われる。坪井さんによると、これらの分子標的薬の導入で、
以前は10カ月前後だったステージ4の生存期間中央値
(患者の半数が死亡するまでの期間)が、EGFRに変異が
ある人では3年近くに延びているという。いずれも飲み薬で、
患者が自分で服用できる。

 新たな抗がん剤の開発、医療技術の進歩により、治癒する人、
延命する人は増えている。坪井さんはこうアドバイスする。
「がんになったことを受け止め、今何がしたいか、
何ができるかを考えるようにしてください。
抗がん剤治療には確かに副作用もありますが、
『髪の毛が抜けない薬の方が生活しやすい』という人には
抜けない薬、抜けにくい薬もあり、選択の幅は広がっています。
『効く』『効かない』で思い悩むよりも、まずは今の生活を
楽しもうと前向きに考えていくことが重要です」

 がん細胞といえども自分の体の一部ということを認識し、
共存を図っていくという考え方を持つことも大切なようだ。

【出典】
http://mainichi.jp/shimen/news/20141127dde012040039000c.html
(現在は会員しか閲覧できないです)

最初にアクセスした時には会員でない僕でも閲覧できました。
ということで、全文を掲載させてもらっちゃいました。

>しかし、それはもう過去の話。嘔吐や吐き気を抑える
>優れた制吐薬が登場している。

嘔吐や吐き気を抑えることは正しいのでしょうか?

そもそも、なぜ嘔吐や吐き気が起こるのでしょうか?

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最終更新日  2014年12月19日 21時13分25秒
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