テーマ:暮らしを楽しむ(384472)
カテゴリ:Q輔とU子と「家電」
祝!世界「妹」選手権、三年連続チャンピオン!
これ、次女のOちゃんが3歳になった時、保育園からOちゃんに贈るお誕生日のプレゼントに、 是非、保護者からのメッセージを添えて下さいって頼まれて、僕が次女に書いたメッセージ。 妻曰く、保育園の先生一同、首傾げてたらしい。頭から、煙一本くゆらしてたらしい。わはは。 なんかね、そんなあり得もせぬ大会、開催しちゃおかなってぐらい、次女の「妹力」高っけー高っけー。 グズで、甘えん坊で、ワガママで、そして可愛くってたまんねーの。 最近「妹」としての貫禄が出てきちゃってさ、思わず「姉御!」って呼びそうになるもん!ははは。 ![]() 我が家のリビングの照明は、妻の超お気に入り。 ![]() その名も「凸LAMP」。 僕みたいなインテリア素人に、わざわざ説明されずとも、 みなさん、わぁーっとるわ!しっとるわ!って感じっすかね? え~、突然ですが、会社の僕の部下に、 部長、聞いて下さい。 これまでの自分の人生を、大河ドラマのような、ひとつのなっが~い物語として振りかえった時、 自分の人生の筈なのに、自分がいつも脇役として登場するんです。 未来を想像してみても、想像は自由の筈なのに、あらゆる場面で何故か自分は脇役なんです。 って相談して来た奴がいます。 なんか、深いね・・・。 いや~、世の中、いろんな人間がいるもんっすね。 ![]() ネットで調べたら「時代に左右されない、普遍的で斬新なデザイン」って紹介されてた。 なるほど、その通り。補足説明一切いらんね。 ・・・さて。 僕には2歳年下の妹がいます。 どんな妹かと言いますと、上記の僕の部下のような人間とは真逆の人間で、 自分の人生、自分を舞台の中心立たせて生きられる女性です。 たまにいるでしょ? 我が人生、脇役要らず、ほぼほぼ一人芝居!その世界観、宝塚歌劇団ばりのミュージカル調! みたいな、ちょー面倒くさい女。 うちの妹、それです。とほほ。 幼い頃から貧乏で、思春期に親が離婚して、末っ子なので何するにせよ三番手・・・。 妹は「一刻も早くこんな家出たい!」と、いつも口癖のように言っていた。自分の惨めな人生を打破したかったのだろう。 事実、妹は高校に入学したものの、数か月で辞めてしまい、住み込みで働くと言って、さっさと家を出て行った。 数年後、ある日突然、お腹を大きくして帰って来た。「赤ちゃん出来た。結婚する。」とのこと。 相手は、家柄の良い、真面目で、優しい、妹より10歳年上の男性でした。 この頃、妹は、ガリレオ・ガリレイが唱えた「地動説」の時空を自力でビリビリッと切り裂き、 「自分を中心に世界はまわっている」とする「天動説」のパラレルワールドに入ったのだろう。 現に、ご主人は、妹のあらゆるワガママを聞き入れてくれる人だし、 その働き者のご主人のおかげで、妹は結婚してからずっと専業主婦で、裕福に暮らしとるがや。 また、2児の男の子に恵まれ、その子供たちが妹に似ず、すんげー勉強の出来る子に育っとるがや。 全ては「今に見てろ!絶対幸せになってやる!」という妹の怨念のなせる業ですな。 そんな「いつ何時も自分が主役」の僕の妹、通称、ミーちゃん。 以前、大勢の人の前で「ミーちゃんの人生劇場ミュージカル」を大々的に演じ過ぎ、まわりをドン引きさせたことがあります。 それは四年前、母の葬式の日・・・。 四年前、母は仕事帰りに車に撥ねられて死にました。 未明に警察に呼ばれた僕が、「本人です」と、はじめに遺体を確認しました。 追って、姉と妹が駆け付けましたが、母の遺体を見た妹の取り乱し方は尋常でなく、 傍らにいた警察官が、その場に泣き崩れる妹を、ずっと支え続けてくれていました。 無理もない・・・。 僕だって、どうにかなっちまうぐらい悲しい。 その場で僕は葬儀屋を探して連絡、遺体を引き取りに来た葬儀屋と一緒に、明け方葬儀会場へ移動。 次に僕達が母を見た時、母は棺桶の中でした。 お母さん、何で?何でこんなとこに入っているの? 少々錯乱気味の妹は、棺桶にしがみ付いて泣き続けていました。 無理もない・・・。 僕だって、受け入れ難い現実だ。 そこから、喪主の僕は、とにかく忙しかった。 葬儀屋との打ち合わせ、役所への手続き、自分が会社を休む為の緊急対応など、悲しんでいる暇がなかった。 かたや、ミーちゃんは、 お母ざぁーーん!何でぇぇーー!何でこんなとこ入ってるのぉぉぉぉーーー! ・・・さっきより、熱入ってる。 無理もない・・・。 ・・・ちゅうか、ぼちぼち、うざい。 終始ドタバタしている僕の横で、ミーちゃんは、一日中母の棺桶にしがみ付いて泣き暮らしていました。 翌日の通夜式の最中も、 お母ざぁーーん!何でぇぇーー!何で箱の中に入ってるのぉぉぉぉーーー! つって、祭壇の母を指差してむせび泣くもんだから、まわりの参列者にはもらい泣きする人とか大勢いてさ。 まあ、そんな中、僕の妻のみ「ちょっと、おたくの名女優、大丈夫?」なんつって、もう半笑いなのね。 でさ、僕もだんだん可笑しくなってきて、「はーい!カット!って言えばやめるかなぁ」つって小声で。ははは。 通夜式の後も、「何で?何でお母さん、箱の中?」つって流石にうるせーから、 僕、おもむろに棺桶開けて、妹の前で母を指差して、 ほら、よく見ろ! おっかあは死んだの! 人は死んだら棺桶の中っ!以上! つってさ・・・。 そしたら、ミーちゃん、何故か突然落ち着いたみたいで、いったん家に帰って大量の洗濯物とアイロン持って来て、 やることないからつって、控室でアイロン始めちゃってさ、ふーんふーんって鼻歌とか歌いながら。 んで、もう大丈夫かなと思ったら、翌日の本葬の時、 何でぇぇーー!何で箱の中に入ってるのぉぉぉぉーーー! いかん!ま~た死人が棺桶に入ることに疑問を抱いとる! 僕の妻なんか「あれ?おたくの名女優、昨日鼻歌まじりでアイロンかけてなかった?」つって半笑いなのね。 僕も「カメラどこかなぁ」つって小声で。ははは。 さて、葬儀の最後は、遺族・知人が故人に花を手向けて、最後のお別れ。 そして、棺桶を閉じた以降は火葬場へ直行、もう母の顔は見れません。 棺桶を閉じるタイミングは、葬儀屋との事前の打ち合わせで、喪主の僕が、司会者に合図することになっていました。 この時「ミーちゃんの人生劇場ミュージカル」も、まさにクライマックス! 泣くわ!喚くわ!葬儀場は、そりゃもう大騒ぎさ! その錯乱ぶりが、僕ではもう手に負えないので、近くにいた妹のご主人を呼んで、 「お願いですから、妹を黙らせて下さい!」つって、僕、強くお願いしたのね。 「了解しました!」つって、ご主人、大慌てで妹のところへ行って、 ぎゅーっ。 ってお尻をつねってました。 やり方が、雑だなっ! んで、やられた妹はというと、 お母ざぁーん!・・痛い痛い痛い。 効いてるっ! 獣の調教度高めーっ! んで、妹がちょっと静かになったと思ったら、 この日、姉の計らいで特別に参列した父が、棺桶の中の母に別れのチューをしてやがる! チューはやめろっ! つって、僕、父の首根っこ掴んで、母から引き離して。 父の口には、べっとりと母の口紅。 お母ざぁーん! げっ!妹、復活! 生きるのよ!お母さんの為に、 あなたが立派に生きるのよ! 妹の様子に感極まったどっかのおばさんが、妹の背中をさすりながら一緒に泣いとる。 てか、あんた誰? ぶっちゅー。(父) だから、チューはやめろって! お母ざぁーん! やべっ!妹、リベンジ! ご主人ーー!お尻ーーー! 「了解しました!」 ぎゅーっ。 ・・・痛い痛い痛い。 やっぱ、効果てきめん! ふー。もう、駄目だこりゃ。 そう判断した僕は、隣にいた妻のU子に、「おい!ありったけの花、全部持って来い!」つって、 カゴの花、母の棺桶に、かたっぱしから「おらぁー」つって、バケツの水ひっくり返すみたいにぶっかけて。 最後のセレモニー、5分も経ってないのに、司会者に向かって、(棺桶閉めて!)と目で合図。 司会者、(マジ?)と目で合図。 僕、(マジです!)と目で合図。 司会者、(嘘でしょ?)と目で合図。 ちっ。 僕、大きく深呼吸して、 司会者に向かって大音量で、 お願いですぅぅぅぅー! はやく棺桶閉めてぇー! 会場、一瞬、凍り付いて。 僕の、かわいい妹よ。 兄ちゃんは、少々疲れたよ。 ![]() にほんブログ村 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.05.03 15:53:19
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