カテゴリ:偐万葉
偐万葉・松風篇(その10) 本日は、偐万葉シリーズ第64弾、松風篇(その10)であります。 偐家持が松風朝臣麻呂に贈りて詠める歌24首 あたたかき 朝の光の さしも来て いつしや神の 帰り来たれる
ちぎれ雲 流れゆきける ポプラの上 鶴見の空は 五月なりけり 西域の 風は乾きて うち日さす 石の館の 影濃くなりぬ
桃色の 風と去り行く 幻や 不思議の国の 鶴見の少女 教へ子の 持ち来たりける おむすびの
薔薇の花 衣に摺りつけ 後影 夢にかも立つ 鶴見の少女
遊具描く はじめはよけど 良寛の 行く女の 白き衣や ひなげしの 火焔立つなり 夏は来にけり
風清み 五月の鶴見 眺むれば 行くあても なきオヤジらの 初夏の午後
さみどりの 風こそ夏の しるしなり さみどりの 清きを映し 大池は 吾を迎えり 六月の朝
六月の 丘のさみどり こぼるらむ 鶴見大池 いつものごとく 五月雨の 濡れ蛍来よ カンパニュラ 咲きて待つらむ 鶴見丘の辺
朝鴉 群れ騒げるは 鶴見野の 初雪ならし 丘に消残る
花越しに 遠く少女ら 行き過ぎる
高槻の ジャズのピアノの 音にもや 咲きてあり 梅雨の晴れ間の カスミソウ
雨の間の 湿れる風は 青みかも 蜜柑の色に 風車の煙る さみだれの 雨間に人の 影絶えて
橿の実の ひとり行く兒や うす紅の 衣ぞ着せな 鶴見花野は 我が旅の 信濃の朝の 空青く 消のこる雪に 春来たるらし
ペチュニアの 花はほつほつ 咲きにたり
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