本日は若草読書会のお花見。
一昨年から始めたお花見会であるが、場所取りは諸般事情により、けん家持の担当となっている。場所取りもなかなか競争が激しく、朝早くに行かないと希望する場所が確保できる保証がない。前夜から木の間にテープや紐を差し渡して場所を取ってしまうグループもある。
小生としては前夜からテープなどで場所を確保するのは、何やらアンフェアな気がして、あくまで早朝に人間が行ってシートをその場に敷いて誰かが番をするというのが正道であるという、妙なこだわりがあるので、早起きをして出掛けることにしている。
今年も朝5時に起床。MTBで現地に5時25分到着。シートを広げ、場所を確保してから、そこでパンと珈琲で朝食をとる。集合時間の11時までの5時間半そこで留守番をするのである(実際には、誰かが少し早く来てくれるので一人で居る時間はもう少し短い。今回も偐山頭火氏がMTBで10時15分に来てくれたので、一人で居た時間は4時間50分であった。<笑>)。
それでも、5時間近く、一定の場所に一人なすこともなく拘束されるというのは、かなり忍耐の要る苦行である。従って、桜を写真に撮ったり、携帯に思い付いた和歌を打ち込んだり、お茶やコーヒーを呑んだり、周辺を徘徊したり、同じように場所取りに来た人に話しかけたり、果ては、そのシートを敷くお手伝いをしたり、と何かをして気分を紛わせようとするのであるが、今回は何故か野良猫君たちに気に入られて、彼らと長らく遊んで貰ったのであった。
(シート敷き終えて場所取り完了。)
もっとも、上の写真は6時34分撮影であるから、場所確保から1時間余経過したもので、そろそろ退屈して、あれこれ写真を撮り始めた中の1枚である。
生駒の山の端から朝日が射し始めると桜たちが生き生きと輝きを放ち、景色が一気に「匂う」が如くになる。盛んに「朝日に匂う桜花」を写真に撮っていると、足元に何やらやさしく触れて来るものがある。
見ると猫である。花園中央公園をねぐらとする野良猫集団の一つだろう。数匹が小生の回りに集っている。その中で白黒の猫の毛の色の感じが津軽ご在住のブログ友・童子森の母さん宅の猫である「クー君」に少し似ているのである。それでこの猫の名を「偐クー」とすることにした。この偐クーが特に人懐っこいのであった。
「クー」というのは若草の小万知さん宅のワンちゃんの名(こちらは、正確には「クウ」だ。)でもあるのだが、ここは、猫なので津軽のクーなのである(笑)。
(シートに坐ると傍にすり寄って来る「偐クー君」)
(「偐クー君」の傍を離れない「寅さん」)
(「クロ兵衛」と「偐クー」。自転車の影から「寅さん」が見ている。)
(偐クーが見る方へ寅さんも必ず目を向ける。)
そのうちに偐クー君は小生の脚の間にちょこんと入ってしまう。
「お前、ちょっと慣れ慣れし過ぎないか?寅さんがヤキモチ焼いてるぞ。」
(心配顔の「寅さん」・・男は辛いよ。)
(寅さん「どうするかなあ・・。」と思案顔。)
(マイペース。知らぬ顔の「クロ兵衛」)
(やっぱり気になる「寅さん」)
(そろそろと近付いて来る「寅さん」)
(寅さん「クー、俺はそろそろ行くぜ。」)
花園の 桜の下の 場所取りに
われ待ちわびて 猫とたはむる (猫川啄木)
なすことも なかり花見の 席取りは
野良と仲良く なるのほかなく (大野良猫持)
この話を聞いた偐山頭火氏の言いによると、けん家持の生活スタイルが野良たちと共通するものがあるからではないか、とのこと。
お花見レポートなのに、桜が登場しない?
そうですな。それは次回にご紹介することとして、ここでひとまず休憩といたします。
(続編)花は~、花は河内の朝桜・若草読書会お花見