カテゴリ:万葉
「アンデスのトマト」と言えば、智麻呂さんがデイサービスで通って居られる施設の名前であるが、ヤカモチが最近朝食や昼食でお世話になっているのが「ペリカンの家」である。これは何もヤカモチがペリカンになったという訳ではない。喫茶店の名が「ペリカンの家」なのである。ペリカンの家という店の名の由来などは伺っていないので知る由もないのであるが、店にペリカンが居るからと言うことでないことだけは確かである。 この蜂はスズメバチの仲間だろうか。オオスズメバチに比べればずっと小型で温和しい感じなのであるが、蜂の種類などはよく存じ上げないので何という蜂かは申し上げ兼ねるのであります。コガタスズメバチというのがスズメバチの仲間に居るから、或はそれかも知れない。足が長ければアシナガバチと申し上げるところであるが、普通の蜂に比べて特段に足が長いという感じでもない。何だか少し茶色っぽい感じでもあるのでチャイロスズメバチかも知れない。などと岡目八目にもならぬ駄目押し蜂談義はこれまでとします。 モーターバイクのミラーがお気に入りと見えて、カメラを近づけても逃げようとはしない。その横顔なかなか精悍な感じで、ひょっとするとイケメンかも。正面に回ってみましょう。 う~ん。微妙。と言うか、むしろ余り人相が良くない。はっきり言って悪人面である。何やらヤカモチ君に脅しをかけているような目つきであります。 さて、この蜂君の居る喫茶店「ペリカンの家」とは、上のような佇まいなのであります。店内が禁煙であることは昨日の日記でも申し上げましたが、煙草が吸える店の前のベンチというのが、上の写真の通りなのであります。赤い四角い缶が吸い殻入れ兼灰皿であります。蜂さんお気に入りのモーターバイクは看板と電柱に遮られて少し見辛いですが、一応写ってはいます。 ところで、万葉で蜂と言って思い浮かぶ歌は、高橋虫麻呂の珠名娘子の歌でしょうか。この歌に「すがる」という蜂が登場している。「すがる」というのはジガバチのことである。ジガバチというのは黒い蜂で特に腰が細い蜂である。その蜂になぞらえ、腰のキュッとくびれた若い女性を「腰細のすがる娘子」と形容しての登場にて、蜂そのものではなく、蜂のような腰細の美女の登場なのであります。 しなが鳥 安房に継ぎたる 梓弓 周淮の珠名は 胸別の 広き我妹 腰細の すがる娘子の 花の如 咲みて立てれば 玉桙の 道往く人は おのが行く 道は行かずて 召ばなくに 門に至りぬ さし並ぶ 隣の君は 予め 己妻離れて 乞はなくに 鍵さへ奉る 人皆の かく迷へれば うちしなひ 寄りてぞ妹は たはれてありける ということで、万葉集には、蜂女の「すがる娘子」は登場するものの、残念ながら、雀同様にスズメバチも登場しないのでありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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