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カテゴリ:ロボサムライ駆ける2011
ロボサムライ駆ける■第56回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 Manga Agency山田企画事務所 ★漫画通信教育「マンガ家になる塾」 ★you tube「マンガ家になる塾」http://www.yamada-kikaku.com/ ■第七章 血闘場(4) 「今頃気がついたのですか。そうよ、私はルドルフ大帝の秘密兵器。三人の流体ロボットの一人です」 「ロセンデールの頭脳さえあれば、私たちのグループは再建できる。油断大敵よ、主水」 「くっ、マリア=リキュール、最後の最後まで私に逆らうのか」 「流体ロボットめ、もう一度これを食らえ」 側で見ていた夜叉丸の鉾が、再びリキュールに投げ付けられる。 が、今度は鉾はマリア=リキュールの体を突き抜ける。空気のようにマリア=リキュールは立っている。 「これはどうした事だ」 夜叉丸がうめいた。 「誰も私を傷つけられないのよ。私の体は特別製なんだからね」 「博士、あのロボットは」 横で徳川公廣が足毛布博士に聞く。 「ヨーロッパには三体あると聞いておる。異星の生体金属でできたロボットなのじゃ。ルドルフの特殊兵器」 マリア=リキュールはロセンデールの首を取り上げ、髪の部分をつかみ、祭壇から古代大和湖へダイブした。 大きな水音が響き、水面を波打つ。 「マリア=リキュール、待て」 古代祭壇の上から叫ぶ主水だった。 マリア=リキュールが消えた大和湖を見つめ続ける主水。 膝をつき、うなだれている。 「主水、どうする。我々の潜水艦があれば追いかけられるぞ」 側で見ていたサイ魚法師が、呼びかけた。 「やめてくれ、サイ魚法師。マリア=リキュールを逃がしてやってくれ」 呆然とした顔で主水が言う。理屈に合わぬことを、主水は口走っていた。 「しかし、ロセンデールが復活するかもしれんぞ」 なおも、執拗にサイ魚法師は言う。 「もういい、サイ魚法師、申し出は有り難いが彼女のことは忘れたい。今はこの目の前のことを収めたいのだ」 主水の目はうつろだ。 「すまぬが、ここではお前のいうことはきけん。さらばじゃ、主水」 サイ魚法師は、マリア=リキュールを追って、潜水艦に戻り、湖に潜行する。 サイ魚はマリア=リキュールを追うつもりだ。 ロセンデールに対する恨みがあるのだ。 「頭、いずこへ」 乗組員は、戦いの様子を観戦していたのだが、急に法師が戻ってきたのでびっくりしている。 「あの女ロボットを追え」 「ラジャー」 潜水艦「水鏡」は急速に潜水する。 『まて!まて!マリア、いやリキュールか。いい、どちらでもよい。なかなかよい女ではないか』 サイ魚法師は心の中で考えていた。 『無駄ですよ。サイ魚法師』 どこからか、声が聞こえてきた。 「そ、その声は…」 『私は流体ロボット。この水中では、あなたがたの潜水艦よりももっと早く走れますからね』 「ふふっ、物事はやってみなければ気が済まないたちでな、我輩は」 『では、勝手にしなさい』 「そう、勝手にさせてもらう」 (続く) ■ロボサムライ駆ける■第七章 血闘場(4) 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 Manga Agency山田企画事務所 ★漫画通信教育「マンガ家になる塾」 ★you tube「マンガ家になる塾」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.08.02 23:14:59
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