テーマ:韓国!(17129)
カテゴリ:世界を見る切り口
盧武鉉(ろ・ぶげん)大統領が、10月15日に
「開城 (かいじょう、Kaesong) の工業団地と金剛山(こんごうざん、Mt. Kumgang) での事業は、国連経済制裁の決定にかかわらず、その対象外として続行する」 と発表していたことを、 『ウォールストリート・ジャーナル』紙の10月19日社説を読んで、 遅ればせながら知った。 「開城工業団地」 は韓国土地公社が、「金剛山観光」 は 現代グループがすすめているものだ。 どちらも、じつに直接的に、金正日(きん・しょうにち)政権維持の資金源となっているものだから、そもそも経済制裁の第1号として凍結すべき事業なのに! ウォールストリート・ジャーナルは、Kim's Seoul Brothers (金正日のソウルの弟分たち)と題して ……あえて “弟分” と訳させてもらったが…… 盧武鉉政権の体たらくを批判している。 「韓国は米国とFTA(自由貿易協定)交渉を進めたいという意向だが、 開城工業団地事業を続行する限り、米国は FTA 交渉には乗らないぞ。 FTA と 開城工業団地 のどちらが大事か、考えろ」 と忠告している。 ほんとにまったく、盧武鉉政権を見ていると、一事が万事、こっち側の同盟国という感じはしてこないですなぁ。 == 10月20日の『ニューヨーク・タイムズ』紙で、北京の Joseph Kahn 記者が、中国政府内の対朝鮮政策の方向転換について書いている。 それによると、 朝鮮国の国民の3分の1がおもに中国から来る輸入食糧に依存している現状下、 食糧の流れを止める見通しはないが、 朝鮮国への石油パイプラインのほうは、朝鮮国の出方を見ながら段階的に閉じてゆくべく、具体的検討に入っているという。 記事の最後に、ある学者の言として ≪金正日に対してきわめて批判的な人々はかつては少数派だったが、今ではそういう人々の声が大きくなってきた。 金正日の行動をいいほうに、いいほうに解釈してやってきた人々は、今のところ沈黙をまもっている。≫ と伝えている。 (原文を末尾にのせておきます) 当然ながら、中国もまた 「議論をしながら成り立っている国」 だ。 中国で、確実に、朝鮮政策のパラダイム・シフトが起きている。 ==== "The people who were the most critical of Kim in the past were a minority," said one scholar. "But they have a bigger voice now. The people who had the most favorable interpretations of Kim's actions are for now keeping quiet." お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[世界を見る切り口] カテゴリの最新記事
|
|