カテゴリ:ニュース 違った目線
作業員33人が2カ月あまりにわたって地下600メートルに閉じ込められたチリ北部コピアポ郊外の鉱山落盤事故は、大成功の救出を成し遂げました。
2ヶ月前、この事件が報じられたとき、僕は閉鎖的な空間で33人もの人がトラブル無く、当初報じられた救助まで3ヶ月という期間を過ごす事はできないだろうと思っていました。いらだちや不満がパンクして、意見の違いでの喧嘩が起こるかもしれない。もしくは発狂する者が出てきても不思議ではない。その対処で殺人などが行われなければよいのだがと懸案もしていました。 ところがです。33人は元気にフェニックス(不死鳥)というカプセルに乗って、地上に蘇ったのです。 もし、あなたが33人の中に含まれていたら、どうでしょうか。3ヶ月後という宣告に耐えられますか。想像してみてください。 途中から食料は地上より送られてきました。でも、細い管ですから宇宙食みたいな物でしょう。そんな食生活どうですか。 トイレも困ります。幸い地下室だけでなく離れた通路にも行き来出来たため離れた所にトイレを作ることも出来たでしょうが、無風空間のため臭いの対策も大変です。汚物は寝ていても気になるのです。耐えられますか。 最悪の状況でも壁をクリア出来たことには、明るい国民性もあるのかもしれません。でも、チリの人だけでなく全人類に共通して言える事は、「不幸のボリュームは 独りでないと確認出来ると とても小さくなる」ということです。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 戦後、日本人の自殺者数は増えています。理由のトップが健康問題で第2位が経済問題と言われます。 健康も経済も終戦直後の方が今よりも悪かったと思います。当時は体の良くない人への保障も孤児への福祉も無いに等しいし、仕事が無くて食べられないといっても、終戦直後はマクドナルドのゴミも無かったですから。 それなのに、終戦直後よりも自殺者が多いことには理由があります。 それは、孤立感です。人は「自分だけが不幸だ」と感じてしまうと、不幸を大きく感じるのです。 終戦直後は「自分だけでないのだ」ということが理解出来ていたのでなんとかやり遂げられたのです。今回のチリでも自分以外の32人が同じ境遇だと理解できたから不幸ではなかったのです。 あなたが このブログを読んでいる一瞬にも、世界中に死にたいと思っている人が33人以上居ます。健康の問題で悩んでいる人が数万人居ます。金に困っている人は数十万人居ます。 ひとりではないという事を知ってください。 横尾けいすけ Yokoo Keisuke mail to cayman450s@yahoo.co.jp お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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