二期会 コンビチュニーの「サロメ」(2/25)
サロメは週末と思い込んでいて、行きそびれるところでした。昨日はメーリのコンサートに行き忘れ(?)ましたし、スケジュールを再チェックしてセーフ!指揮:シュテファン・ゾルテス 演出:ペーター・コンヴィチュニー サロメ:林 正子 ヘロデ:高橋 淳 ヘロディアス:板波利加ヨカナーン:大沼 徹ナラボート:水船桂太郎 ヘロディアスの小姓:栗林朋子ユダヤ人1:大野光彦ユダヤ人2:岡本泰寛ユダヤ人3:与儀 巧ユダヤ人4:松永国和ユダヤ人5:境 信博ナザレ人1:小田川 哲也 ナザレ人2:西岡慎介 兵士1:吉川健一 兵士2:福山 出カッパドキア人:須山智文管弦楽:東京都交響楽団オランダ/ネザーランド・オペラ及びスウェーデン/エーテボリ・オペラとの共同制作ホントになんの予備知識もないと、開演後すぐには状況把握できませんね。周囲の方々は、設定が「近未来の核シェルターに閉じ込められた人々」であることをご存じのようでした。舞台設定↓を見ると、まるで‘最後の晩餐’のようだとは思いましたが。「核シェルター」=現代の閉そく感なんでしょうか。だから、人々はセックスやカニバリズムなど、行きつくところまで行ってしまう。オペラの演出でここまであり?といつもなら感じるはずの自分が、そうは思わなかったので、その持っていき方に違和感がなかったんだと思います。初日にはあったいうブーイングが全然っ無い!(笑)。皆さん、受容性がありますね。最後はサロメとヨカナーンが手に手を取って脱出し、ハッピーエンド!?こっちの方が、衝撃的でした。出口がないと思える同じ時代の中で、それなりに安定を取り戻して平穏に暮らすヘロデとヘロディアスとの対比なんでしょう。でも・・・逃げ出したら明日はあるんでしょうか?どの歌手も粒が揃っていました。(飛び出た人がいない、という意味でもありますが。)その中では、高橋さんが、声も出ていたし演技もイッチャッていて、健闘していたと思います。大沼さんの声もいいのですが、ちょっと軽いかも。それに、もうちょっと‘タメ’があった方が威厳があっていいのに。早めに出てくるのが、気になりました。この演出でのナラポートは、大変ですねえ。。。ある意味、女性歌手が‘7つのベール’で脱ぐより、あの演技でお尻出す方が勇気がいるような気がします。もしかしたら、歌手の声を通すために、オケは抑制したんでしょうか。職人ゾルテスをもってしても、シュトラウスのうねりのある音楽の妙味を楽しめるところまではいきませんでした。5階席は2,000円。私はこういう設定が大好きです(笑)。