蜷川幸雄演出「トロイアの女たち」
午前に行ったジムでは、これまでより重い負荷でマシン運動をこなせたので、我ながらびっくり。ちょっとづつだけど、進化してる。「トロイアの女たち」は、蜷川のギリシャ悲劇というので興味はありました。急遽チケットを譲ってくれる人もいて、午後は東京芸術劇場へ。作:エウリピデス演出:蜷川幸雄出演:白石加代子、和央ようか ほか 日本人+イスラエルのユダヤ系,アラブ系俳優テルアビブ市立カメリ・シアター国際共同制作(日本語、ヘブライ語、アラビア語上演。日本語字幕あり)あぁ蜷川の演劇だな、と思える音楽の使い方・和風な装置。今回の上演は「ユダヤ系,アラブ系俳優と一緒に演ずる」ということにあったと思うので必然なのかもしれませんが、日本語、ヘブライ語、アラビア語の混じる芝居は、なんとなくテンポが変則的。ギリシア悲劇の「コロス」の役割の群衆役の方々が、この3つの言語で同じセリフを繰り返すところで、すでにオペラ並みの進行速度となりました。微妙。それに俳優さんたちの力量も、バラツキがあった気がします。日本人以外の俳優さんたちの中には、声量的に厳しい人もいました。どうせ字幕を見ているので、それでも構わなかったわけですが。白石さんが熱演です。あまりの気丈さに「武士の母」のようだと思いました。ですがもう一人の有名人俳優、和央ようかさんにはビックリ。宝塚は好みでないので彼女をそんなに見たことがなかったのですが、最初の一声が聞きとれなかったのです。日本語じゃないのでは?と一瞬疑いましたが、単に聞きとりにくいだけでした。低くて通らない声の上に、はっきりした発音をしない。母音をもっとしっかり出してほしい。演技力も普通すぎます。現代のTVドラマのような身のこなしで、ゼウスの娘(半神?)でスパルタの王妃だとは思えません。唯一すばらしかったのはスタイルで、豪華な衣装が映えていました。蜷川さんの演出では不思議なことでした。。。まあこういうこともある、と自分で自分に言いきかせた舞台でした。