カテゴリ:話の切り出し方
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![]() ![]() ![]() ^-^◆ 優れた営業マンの「話の切り出し方」に学ぶ [9] <Renewal> 阿武「そうです……『知人』です。その字の通り知っている人。 お互いに共通の知人なんかがありますと、つい、気持が ほぐれるものですよね。時によっては話も弾むものです」 前田「ウーン……阿武さん。しかし逆もありますね……。 その共通の知人と相手の方との間柄が良くない場合は 大変でしょう……ねぇ……」 阿武「そうそう、それはそうです……。 これは十分気をつけなければいけませんね………。 相手の方との関係の善し悪しを見極めてからにしないと、 危ないですね……」 前田「しかし阿武さん、難しいですよね……そこのところが」 阿武「うーん……、そうですねぇ。 話題の主がお互いの会社以外の方だったら、 危ないと思った瞬間、ちょっと知ってる程度で、 詳しくは分かりませんという事で、 話を切ってしまえば良いのですが……。 問題は……訪問している会社の人の場合ですね……」 前田「……です」 ![]() 阿武「……その会社で、相手の方より地位が上の人だからと 思って話題にした瞬間、白けるといったケースは 少なくありません……」 前田「……諸刃の剣とは、この事ですね」 阿武「だから、こっちから切り出すのには、 難易度の高い話材といえますね。相手の方との関係が 分かってからにするのが無難でしょう……」 前田「………私なんかは不器用だから、 あまり切り出さない方が良いみたい………」 阿武「そんなに、ビビる必要はないですよ……。 ただ、準備が必要なことは確かです」 前田「……準備ですか……」 阿武「でもね、準備が必要なもの程、努力が必要ですから、 効果も期待できるという面も見逃せませんよ……」 前田「準備って言われましてもねぇ………」 阿武「他からの情報の収集ですよ……」 ![]() 前田「他っていいますと?」 阿武「……ウン、差し支えのない範囲で、 他の企業の上層部の方と接触のある時に、 話題を出してみるんですよ……」 前田「えっ?……別の会社で、……ですか??」 阿武「はい、そうです。 あなたの営業活動のお相手は、大抵企業の上層部の方 ですよね……確か……」 前田「それって、A社で、B社の話をするってこと……?」 阿武「はい」 前田「そんな……えーーー? ……突然ですか?知らない人の話を……?」 阿武「いやいや、まさか……それは無理です。(^。^) 色々とお話をしている時に……たまたま話が出る事って あるでしょう?」 前田「ええ……まぁ………?」 ![]() 阿武「……例えばK電力の部長さんと話している時にですよ、 相手の方のお話の中に……もしかしてS銀行の話題が 出たりする事なんかあるじゃないですか?」 前田「ああ……ええ、ええ、あります……そういう事ですね」 阿武「それに『今、どんな会社回ってるの』って……、 相手が聞いて来られる場合だってあるでしょう……?」 前田「ハイ、ハイ……」 阿武「まあ、人様に関する話ですから、無防備に他社の事を 話すわけにはいかないでしょうが……差支えない範囲で、 気になっている会社の事を、 出してみたって良いじゃないですか?」 前田「……ナルホド……うーーーん」 阿武「そういう話題になった時にですよ……すかさず 『S銀行さんのM部長にお世話になっているんですよ。 ご存知ですか?』ってな具合に尋ねる事は できますよね。……さりげなく………ネ」 ![]() 前田「……なるほど、……さらーっと……ですね」 阿武「そうするとね、少なくとも四種類の情報のひとつが 得られることになります……」 前田「四種類……?……フム」 阿武「たまたま相手の方が、良くご存知の場合でね、 その上、良い関係を結んでおられるケースと、 ……お付き合いはあるけれども、 関係が余り良くないケース………」 前田「……それから、あまり関係が深くなくて、 関係が良くも悪くも無いケース……ですね? ……もうひとつは?」 阿武「ご存じないケース……ですよ……はははっ……(^。^)」 前田「あっ、そうか、……その時は空振りですね」 阿武「いやいや、どうしてどうして、 内野安打位にはなるかもしれませんよ………」 前田「安打……?」 ![]() 阿武「例えばね『―――M部長は、存じ上げないがY常務なら じっこんにして頂いてるよ……』 なんていう情報が貰えるかもしれない……」 前田「……あっ、なるほど……」 阿武「……ねっ、そして、まさかの事に、そのY常務が M部長さんの上司だったりして………はははっ」 前田「……フーム………ナルホド~~」 阿武「………よくご存知の場合だと、プラス・マイナスに 関わらず、情報は得られる事になりますね」 前田「ウーン……どうせなら、プラスの時が良いですね。 やっぱり………」 阿武「いやいやどうして……、マイナスの時だって決して 捨てたもんじゃないよ。 『あの部長相手じゃ……君も色々大変だろう?』なんて 同情して頂いたりして…ネ」 ![]() 前田「ええっ………、まさか……」 阿武「……でもね、大切な事は、 そんな時決して一緒になって悪口を言わない事です。 ……それから、安易に肯か無いことが大切だね………。 『仕事ですから……』とか 『――随分、鍛えて頂いています……』 位にしてね……」 前田「……『いえいえ結構良い部長ですよ』は……ダメ?」 阿武「ははははっ……、ダメ、ダメ、ダメ……避けましょう」 前田「……事実であっても……デスネ……」 阿武「……そう、要らぬ反論は不要です。 それぞれの価値観ですからね……。 お客様と議論をしようと言う話ではありませんからね。 情報を頂ければ、それがその方の主観であっても、 十分参考に出来るものです……」 前田「うわー……ヤバイなぁーーー。 どっちにしても、私、 一緒に乗っちゃいそう……ですよ……」 ![]() 阿武「それは、ダメ、ダメ……。……わかりますね。 誉めたりしてごらんなさい。 相手が気分を壊される可能性が大きいから……、 もう、ワタシャ知りませんよ(^-^)」 前田「………」 阿武「さりげなく対応して、できるだけ早く話題を 切りかえるのが賢明でしょう……ふふふふっ……」 前田「阿武さん、こういうアプローチは、営業に熟練して から使った方が良いみたいですね。 俗に言う『生兵法は怪我の元』っていうか…、 取り返しのつかないことになりそうです……」 阿武「うん、営業に熟練というより『人生に自信』かな? まあ………『虎穴に入らずんば虎子を得ず』とも 言いますから………ある種、勇気も必要かな……」 前田「……うーん、……人間関係のヒダの様なものが理解 できているレベルでないと……危険ですね………」 阿武「はははっ……危険とまで言うのはオーバーかな……。 ねぇ前田さん……、人は何事につけても失敗を 繰り返しながら成長していくものだから、あんまり、 臆病になっても前に進めませんよ……」 ![]() 前田「………ええ、しかしねぇ……」 阿武「まあ、営業マンは会社の代表でもありますから、 何でもかんでも、自己流っていうかマイペースという わけにはいかないでしょうね。会社の利益も大切です からね………。その時の営業のステータスとか、 規模に応じて使い分けていったらどうですか? ……最初の内はね」 前田「うーん。……ですね」 阿武「………ただ、基本的にはね、もつれた人間関係は、 自分に誠意さえあれば、必ず修復できるという自信 だけは失わないようにしたほうが良いですね………」 前田「……でしょうか?」 阿武「うん、……中には『覆水盆に帰らず』っていうような ケースもあるでしょうが………それは、むしろ希で、 大抵は、時間さえかければ何とかなるものです」 前田「……ですかね?」 阿武「……但し、自分に悪意さえ無ければ……ね」 前田「……ですか?」 <続> 赤ちゃんをポチッとクリック頂けると嬉しいです。 ![]() ![]() ![]() ================================================= お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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