カテゴリ:『信じる』とは何か?
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人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 にほんブログ村 ^-^◆ 『信じる』 とは何か? [5] <Renewal> 「あーあ、…………もう終わったこと……終わったこと……」 「……しかしどう考えても非常識な話だな……。 悔しいな……」 「結局、私って、彼女に言われた通りの女だったかもね……」 「しかし…………、しかしだなあ……(ー_ー)」 「………(-.-)」 「かと言って、彼女の方が彼を愛してるって事になるか……?」 「『恥も外聞も無く10年間通い詰めた』って……泣くのよ」 「………(ー_ー)」 「まいったわ、その時は…………ホント」 「お腹の赤ちゃんってのは、嘘だろう?」 「うん………ウソだったみたい……」 「しかし、肝心のダンナとは?……当然話したんだろう……?」 「私、彼女よりダンナを許せなかったから、……終わりよ」 「彼女が嘘ついてるって思わなかったのか?……嘘だろうが?」 「彼女、迫力あったもんね。 嘘なんて思えない……その時は」 「……で、ダンナを問い詰めたのか?」 「許せないよ。 だって、私を裏切ったからね……この私をよ」 「白状したか?………どっちだ?」 「ワタシを裏切ったのよ……このワタシをよ………俊サン!」 「………………白状……するわけないか?」 「しらばっくれて最後まで白状しなかった……」 「潔白だったんだろう?」 「今、思えばね…………後で分かったこと」 「なんで、そうなる? 時間をかけて話し合わなかったのか?」 「子供連れて、さっさと実家に帰っちゃったし…………」 「子供くらい、自分で育てるって思ったんだな? お前」 「……! (゜_゜)」 「ハン、……図星か?」 「仕事を持ってる女の弱点かもね………」 「いくら何でも、ちょっと短兵急に過ぎる感じだなあ……」 「そして、離婚届送り付けたのよ。………許せんかったもん」 「彼は、お前のこと大事に考えていたと思うけどなぁ……」 「じゃー、私が彼を大事に思ってなかったってこと?」 「彼の方の気持には負けてたんじゃないか?」 「イヤ!そんなことないよ、 アイツだって、ホントに大事なら……」 「……何だって?」 「ハンコ押さなきゃいいのよ。何年だって…………」 「押して欲しくなかったのか……?」 「……ウン、許せなかったけどね……。 押して欲しくなかった」 「結果、角井田さんに負けたか…………」 「イヤ!彼は断然私の方を愛してくれてた。 比べ物にならない」 「じゃー、彼に対する熱さは、角井田さんの勝ちで、 光チャンの負けってことか?」 「イヤ!負けてないと思うよ………………」 「お前には悪いが………執着心では負けてるな………」 「彼にも、気長に考えて欲しかった……我ままかね……?」 「当然、彼、実家に訪ねて来たろう?……潔白なんだから」 「うん、でもウチの父さんがね…………」 「ああ、あの親父さん……な。分かるよ………門前払いか」 「父さんの方が、私より怒ってたからね………」 「あの性格だからな……。 一本気っていうか………頑固でな。……なっ」 「父さん傷ついてた。私、父の自慢だったしね……」 「そりゃそうだ。一人娘で秀才で、人気者とくりゃー……」 「私が言うのも何だけど、いいお父さんよ。……ねっ」 「うん、いい親父さんだ。 日にちが経って……冷静に考えて……、 何とかならなかったのか……?」 「人を信じるって、どういうことだろうね………」 「少なくとも結婚した相手だぞ。それに子供もいる………」 「……なんかね、怒りの方が、どうにも納まらなかったのよ」 「光チャンらしい気もするが、……らしくない感じもするなぁ」 「イヤ!相手が、相手だったからねぇ………まっ、私も未熟よ」 「ふぅ………未熟で済むか……全く (ー。ー)」 「飼い犬に手を噛まれるって…………ね……フゥ…」 「そりゃー、言い過ぎじゃないか?……角井田さんに……」 「あっ!俊さん!……彼女の味方なんだ!……ひどい」 「まぁ、まぁ……、考え様によっちゃー彼氏も被害者かもな」 「何度も実家に訪ねて来て、………最後の方は、 少し怒ってたみたい……」 「自分を信じない光チャンに……だろう?……悲しいよ」 「…………………で、受理ね。半年過ぎてたかな……」 「あーあ…………。淋しいなぁ……」 「その後、二年くらいしてかな……。あの二人結婚したのよ」 「……なんか、複雑だな……」 「…………(-_-)……うん」 「後悔……先に立たず……だ……」 「…………(-_-;)」 「でも、角井田さんって、恐いなぁ……」 「一途ってんでしょう……?真似できないわ……」 「できない、できない……お前にはできるはずがない。 …………プライドが邪魔だろう……?」 「プライドだけかなぁ……わかんないよ」 「それにしても、案外、さっさと結婚しちゃったんだな……。 ………ふたり」 「ウン、結婚したって聞いても、もう何とも思わなかった けどね……その時は、もう……」 「まあ、無理するなよ………その後、向こうのふたりは?」 「………淡々とやってるみたいね。………興味ないけど」 「考えてみれば……お前たちは……、 何も別れる必要なかったのになぁ…………」 「でも、私を裏切ったことは、事実だし……」 「はぁ……?何言ってるんだ? 彼は裏切ってないだろうが……」 「………多分ね……多分……でも、分からない……」 「分からないって………信じてないのか?……まだ」 「……信じてるけど………けど……(-_-)」 「熱烈な恋愛結婚で……子供もできて、 ……10年も一緒に住んでたんだぞ……」 「信じるって、そういう生活実績の積み重ねなのかなぁ……」 「……それもあるだろう……?」 「分からないのよ…………………( 一一)」 「何が?」 「……信じるって事の意味が…………」 「………(-.-)」 「……分からなくなったのよ」 「うーん……まぁ俺の場合は『思い』の強さみたいなもんかな」 「じゃー、俊さん……信じてる人のことは絶対に疑わない?」 「………絶対にか……?……ウーン……(-_-)」 「わたし、あれ以来……色々と見えなくなったよ……」 「うーん…………。 待てよ……、 ……実は逆だ……そうだ……、 逆なんだ……。 絶対疑わない相手こそ『信じてる人』ってことだ……。 なっ、……そういう事だ……」 「…………絶対疑わないって……そんな……できないわ」 「………光ちゃん、仕事上の依頼人は信じるだろう?」 「弁護士はそれを信じなけゃー、仕事にならないもん……」 「じゃー、信じるというより、相手の言葉を前提にするのか?」 「ウーン…………………」 「依頼人の言葉は全て前提条件として……処理するのか?」 「……と言うより、やっぱり信じてるね。 私に助けを求めているから……ね」 「相手は、光チャンに嘘をつく理由が無いか?……」 「ウン……自分を有利な方向に話すような、そんな傾向は あるけどね……」 「しかし、そのあたりは、是正しながら聞くんだろう? ……プロだから……な」 「もちろんよ。限界はあるけどね。 ……一応、納得する迄は、チェックするね……」 「納得か…………こと仕事となると、信じれるってか……」 「そんな風に言わないでよ………複雑だなぁ」 「『理知』の世界と『情』の世界か…………。 光チャンは理知の方が強いタイプだ……」 「情が絡むと、信じることに悩むってわけ………?」 「誰でも、そういう所あるよな。 ……そして様々な誤解を生む…………」 「…………仕事より人生の方が、ずーと難しいわ……」 「そんなこと……当たり前だ!……仕事なんて、 人の人生の一ページに過ぎん」 「そこまで言う……?」 「生まれてすぐ、仕事始めるヤツがいるか?」 「ははははっ、それはいないわ。 (^-^)俊さん、 相変わらずね……」 <続く> 人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 にほんブログ村 ====================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 12年間蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。 それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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