カテゴリ:成長に資する糧
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![]() ^-^◆ 二宮尊徳翁に学ぶ【9】 <Renewal> 先年、二宮尊徳翁の七代目子孫である中桐万里子氏の講演に 接する機会がありました。そして……とても感銘を受けました。 加えて、彼女の著作本が『幸福論』というタイトルだったので、 その場で購入しました。 以前から掲げている私のテーマ『皆で幸福になろう』に ピッタリと思ったわけです。 何かと善きヒントが得られればと……期待したわけです。 人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 ![]() 日常の生活を進める上でも、とても参考になる教えを、 中桐氏の講演と、本『幸福論』から頂きましたので、 お裾分けをしようと思い書き綴っています。 勿論、私の受け止め方ですから、独断に満ちている事は 言うまでもありません。(^。^) ![]() ==================================================== 【 安堵がある場所 】 (……前略) ミミズが土中の暑さに耐えかねて、 土中は甚だ暑い、土中の外に出たら涼しい所があろう、 土中に居るのは馬鹿げている、 と考えて地上に出て照りつけられて死ぬのと同じだ。 もともとミミズは土中に居るべき性質のもので、 土中に居るのが天分だ。 だからどんなに暑くとも外を願わず、 自分の本性に従って土中に潜んでさえいれば無事安穏であるのに 心得違いをして地上に出てきたのが運のつきで、 迷いから禍を招いたものだ。 (後略……) ![]() 中桐さんは書きました。 尊徳流の「ニヤリ」がみえる典型的なお話の一つです。 きっと世界はもっと涼しいはずだと地上に出たミミズが、 カピカピに干からびて死んでしまう。 ブラックユーモアの様な何ともひどい話です。 でもこれは、たらいに水がある事を忘れて 「もっともっと」と水を自分の方へとかき集めようとして、 かえって幸せを自ら遠のけてしまっている人間と同じことを しているにすぎないのかもしれません。 ミミズや人間に芽生える「もっと……」という向上心は、 時に自身を焼きつくしてしまう強すぎる太陽(炎)になる。 土の中のじんわりとした温度。 光としてではなくそうした温度として太陽を 感じることの愉快さ。 ![]() 暗い地中生活に潜むことでしか味わえない醍醐味。 自身に与えられた「いま、ここ」を安穏に楽しむ工夫が 出来る知恵や想像力にこそ磨きをかけようじゃないかと、 そう伝えている様にも聞こえます。 通常、太陽は人や動植物が生きる為に絶対的に必要な存在だと 信じられています。 しかし、ミミズにとって太陽はちょっと独特の存在です。 もちろん太陽が無ければ生きていけないに違いないのですが、 太陽によって死んでしまう存在でもあるからです。 ちょっぴり皮肉めいてもいますが、 例えば、この「太陽」を「お金」とか「食糧」とか「医療」とか さまざまなものに置き換えると 単なる笑い話ではないように聞こえてきます。 ![]() 生きることに欠かせないもののように見えるそれらは、 実のところ私たちを死へと向かわせるパワーも 兼ね備えている……。そんな事を柔らかに指摘しつつ 「私たちの幸せ(安穏)と本当に関わっているものは なんなのか、いま一度ゆるり考えてみたまえよ」と、 尊徳翁は静かにニヤリとしてみせるのです。 神妙なる人生テーマをお説教としてではなく、 実に見事に軽やかに、 ちょっとした笑いも含めて痛快に語りあげるその方法に、 尊徳翁ファンの私は彼の底力をみる思いがします。 <続く> 人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 ![]() ![]() ![]() ====================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 12年間蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。 それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 ![]() ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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