カテゴリ:友情
◆
人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 にほんブログ村 ^-^◆【改訂】頑固一徹の瀕死の友 対 友情の使者 [2] 【前回】頑固一徹の瀕死の友 対 友情の使者 [1] ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ 高校の同窓会の席でのこと……。 中学時代からずっと一緒の女性が泣きながら頼んできた。 「幼馴染の友が瀕死の状態の病で自暴自棄になっている。 叱咤激励したいが、家が遠いので頻繁には行けない。 行って励ましてやって欲しい……」 ……詳しく聞くと……、 その女性は私の会社の近くの、焼き鳥屋の女将さんらしい。 そして、なんと中学時代の同級生で私も知っている女性だ。 ……T子の涙に感動して、取り敢えず頼みを聞く事にした。 61歳を迎えた初夏のことであった。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ 【 病的な女将さん <上> 】 「このお惣菜……、みんな大将が作られたんですか……?」 とても、そうとは思えなかったが、なんせ初対面なので……、 さらっと、そんな風に聞いてみた……。(゜-゜ ) 「いえいえ、家内です……」 火の上で、手をせわしく動かしながら、 カウンターの向こうの隅に向って、 顎をしゃくる様にして大将が応えた……。 離れているので気付かなかったが、 女性がカウンターにうつ伏せになっているではないか。 ……眠っているのだろうか……? ちょっと見た目には、 お客さんが呑み過ぎて臥せっている様に見えたが、 ……なんだ……女将さんだったのか……。(-_-) (居たんだー……。でも具合が悪いのだろう……やっぱり) 大将はスポーツマンタイプで、笑顔が凄く若々しい……。 「大将、相当に若いでしょう?女将さんは姉さん女房ですか?」 「ははははっ……バカは歳取らないっていいますからね……。 これでもけっこうな年ですよ…… (^。^)」 見た目には、とても信じられなかったが、色々と話してみると、 何と、大将の方が自分より5歳も年上だった。 参ったなーーー……。<`~´> ホントに大将って若く見える。……背が高くてスリムだし……。 他の客との会話で、ゴルフの名手であることが察せられる。 そんな話をしたものだから……、 初対面なのにお互いの歳がバレて……、 「そんなら、お客さん……ウチの家内と一緒の歳ですよぉー」 って……大将が言ったその途端……。 「何!!誰が私と一緒だって……」……と言って、 カウンターにうつ伏せになっていた女将が顔を上げた。 ……ドキッとした……。(゜_゜ ) 顔を上げた女将さん………………。 ええっ! なっなんと!! 悪いが……かなり老けた顔だ……。 ホント失礼だが、むしろ大将の方がずっと年下に見える……。 ……その……女将さん………。 少し目が悪いらしく目を細めてじっとこちらを見ていたが……。 次の瞬間、 「まっさかー、うそ、うそー!! お客さん、嘘ついてもダメですよー。 ……若い、若い……、そんな歳じゃない…!」 と、叫ぶような声……。 かなり酔っている感じだ…………。 (゜_゜) 彼女だ!!!!! ……彼女に違いない!! 太って、老けてはいるが……、目元に……面影が残っている。 ……恵チャンに違いない。……46年振りの対面だ……。 こちらにはまだ気付いていないようだ……。 「嘘なんてつきませんよ。本当のことです……」 咄嗟に答えた!! 「じゃー、お客さん。聞きますけどねぇ…………、 干支は何ですか…………ん? ……当たってるねぇ……。 高校の卒業は昭和何年……?…………ん? そうそう……。 まだよまだよ……、東京オリンピックの時、何歳だった……? …………ありゃ、当たってるわ……。 ちょっとぉー、本当……ぉ?? (`Q´;) お客さん若すぎるよぉーーー!!!」 自分も、店の大将に負けず劣らず、 普段から年よりも随分若く見られる。 だから、言われ馴れてはいるが…………。 それにしても……、ちょっと彼女は老け過ぎだ……。 「あんたもこのお客さんみたいに元気で溌剌としなきゃーな。 まだまだ老ける年でもないぞー (´o`)」 と…………大将。 「要らぬお世話よ!! (`Q´) ……うーん……でもホント悔しいねっ。 でもお客さん、お客さんはね、お客さんは特別だわ……。 若い、若いって言われるでしょう……?」 「……まぁーー、少しはですね……(^。^)」 確かに若いとは言われていたが、それよりも、彼女が、 同じ年の割には老け過ぎていて、10歳は年上に見えてしまう。 良く見ると……、確かに目元に昔の面影が……ありあり……。 中学生時代の表情が残っている。 名前を呼ぼうとしたが、何故か……はばかられた。 想像以上に病的で老け過ぎているので気遅れした感じもある。 「ところで……女将さん、私の事覚えていますか……?」 「えっ?以前に店に来られた事あります……? いや、そんな事は無い……。 来られたお客さんなら絶対覚えていますから……。 お客さん!!来られた事無いでしょう?……ねっ!」 この喋り口にも昔の口調が漂っている……。 聡明で、ハキハキした娘だった。 一度会ったら忘れないという言い方も……頷ける。 「…………えっええ……、店は初めてですが…………」 「そんなら、分かるわけないじゃないですか……もう。 お客さん!! 冗談は止めて下さい。 ( ^×^) しかし、それにしても……同じ歳……? 私と…………? ……何か、悔しいなぁーー……このお客さん……。 くっやしいわぁぁぁぁぁ……。<`ヘ´> ホント…………悔しい……。 ……まっ、私は、病気もあるしね…………。 でもこりゃー、どう見てもそっちが例外やね……若過ぎよ」 ここで名乗る気が無くなった……。 相手が自分の事を覚えていないのなら……このまま、 客と女将との関係の方が、 新鮮というか……甘えが無いというか、 これから色々とアドバイスや激励をしていく面でも、 良いのではないか……と、一瞬のうちに頭に閃いたのだ。 「ははははっ……健康でないとやっぱり若さは保てませんよね。 自らの健康は……心がけ次第だから……、女将さん、 余程知恵のない生き方をされてるんでしょうね……」 と、わざと厳しく言葉を返した。 初対面の人に対しては、随分と失礼な言い方に違いない……。 「まぁーーー失礼な!ちょっとお客さん言いますねぇーー。 私だって、健康管理ちゃんとしてますよ……」 ……と、女将が言い放った途端に、 大将も客もみんなどっと笑った。 冗談じゃないよ……という笑いだ。遠慮ない笑いだ。 ……やっぱり…………。(ー_ー) 「あーーーあ、悔しい。悔しいねぇーーーー」 余程、不摂生しているんだろう。 顔色はどす黒くて、肝臓障害が見てとれるし、 酒の飲み方もアル中のような感じさえする。 <続く> 人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 にほんブログ村 ======================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今まで蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。 それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[友情] カテゴリの最新記事
|
|