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テーマ:岩手のニュース(6)
カテゴリ:コラム
南米チリで27日に発生したマグニチュード8.8の巨大地震で28日、北海道から沖縄の太平洋側各地に津波が到着した。
岩手でも久慈市で1.2メートル、宮古市で0.7メートル、大槌町で1.45メートルの津波が観測された。 「大津波警報」が出されたのは岩手では初めて。 カキやホタテ等の養殖施設に被害が出ているようだ。 人的な被害は今の所、報道されていない。 詳細はこれから徐々に報道されることであろう。 人的な被害がなかった(今のところは)のは何よりであるが、人の意識の方はどうであろう。 警報を受けて岩手県沿岸12市町村、約8万人に避難指示が出された。 しかし実際に避難したのは対象人員の10分の1にも満たない約7千人だったとのこと。 この問題についてあるテレビでやっていたのを覚えている。 岩手のある町で津波警報がでた。 子供達は学校で津波警報が出たらすぐ避難するように、普段から教わっていた。 「直ぐ逃げよう、逃げよう」と親に言った。 しかし親は「大丈夫!大丈夫!」と逃げようとしない。 お父さん、お母さんが大丈夫と言うなら、大丈夫なんだろうと子供も逃げなかった。 この時も大きな被害が出なかったが、それは飽くまでも結果だ。 もしも本当に津波が来たら大変な被害に遭っていたはずだ。 ではこの時、親たちはどうしていたか? テレビの報道を見たり、隣・近所の様子を見ていたという。 皆が避難したら自分たちも避難しよう、そんな意識であったようだ。 これとは正反対な事も紹介された。 和歌山県(確かそのように記憶しているが...)のある町に津波警報が出た。 これを受けて、町内会長さんがメガホーンで、 「津波警報が出ました!避難しましょう!避難しましょう!」 と叫んで歩いた。 一通り叫んで歩いた後、バイクに乗って避難した。 この姿を町内の人たちが見ていた。 「あの町内会長さんが逃げていくのだから、これは大変!すぐ逃げなくては!」 と次々と避難した。 この地域の住民は殆ど避難した、という。 結局、津波は来ず大きな被害に至らなかった。 しかし避難した住民は誰一人としてムダな事をした、と言う人はいなかった。 逃げようと叫んだ人が、先に逃げないとダメのようだ。 逃げようと叫んだ子供達が先に逃げれば、親も間違いなく逃げたと思う。 それを見た隣・近所の人も一緒に逃げたであろう。 これは災害発生時の避難のとても大きなヒントになると思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年03月01日 21時29分32秒
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