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テーマ:障害児と生きる日常(4430)
カテゴリ:カテゴリ未分類
先日、義母から電話がありました。 「大変なお知らせがじいちゃん(義父)から来たんよ」 “大変なお知らせ” …義母と私は感覚がかなり違います(笑)。 義母の言う“大変” → 私の“それが何か?” 私の言う“大変” → 義母、あんまり聞いてない(笑) たぶん今回もそうだろうなと思って適当に聞いていると 義母 「島へ渡るフェリーがなくなってしまうんよ」 ん? …いろいろ聞いて、ようやくわかりました。 毎年夏に愛媛にいる義父ん家に遊びに行くのが恒例の我が家。 滞在中の過ごし方は、自閉くんのこだわりにより毎年同じです(^_^;) で、海水浴は “今治からフェリーで向かいの大島に渡って、そこで泳ぐ” なんですが、 そのフェリーがついに運航廃止になるらしく。 高速1000円の煽りでフェリーはえらい影響を受けています。 しまなみ海道があるので、大島には車で行けばフェリーより早いし、 運航時刻表にも振り回されずに行動できます。 が、そこは自閉症。 “フェリーは、なくなりました。なので車で行きます” には ならなくて。 義母はそこを心配して、こんなに時期外れにわざわざ教えてくれたのです。 ただ、廃止の時期がわからないので、 ウチでナンチャラ汽船のHPを見てみることに。 ダンナに話しました。 そして調べてくれるように頼み、数時間後。 私 「さっきのフェリーの話やけどさあ、 順序をうまいこと考えてdokidokiに話さな、本人、混乱するよなあ」 ダンナ 「あ、もうそれならdokidokiに話したけど。」 私 「へ?…で、何て?」 ダンナ 「“わかった”って言うたで」 うっそぉ――――ホンマかいな?? そんな簡単に自閉くんが理解できるレベルの話やないんやけどなあ… あ や し い・・・ 私、自閉くんに聞いてみました。 わかってるかどうかを調べるのはちょっとコツがあるのだ。 「わかった?」 とだけ、きっとダンナは聞いたんだろう。 何に対する“わかった?”かをわかってない自閉くん、 自分が“わかった?”と聞かれている事実は聞こえているから 「わかった」とは答えるに決まっている。 私 「dokidokiくん、パパが言ってたフェリーが残念な話はわかりましたか?」 自閉くん 「何?何が残念なの?フェリーが何??」 …やっぱり何もわかってなかったです。 何年一緒に暮らしてんねん!? …あぁ、学校の先生と同じレベルとは。 もう。私は威張りました。仕返しのごとく。 「全然伝わってないってこと、わかった?」って。 何日かして、義父から手紙が来ました。 大切に大切に書いてありました。 自閉くんと娘と私宛に。 外出もできない高齢の知的障害の兄姉二人のお世話をしながら 畑もしながらこんなに沢山の手紙を書いてくれる… 自分も高齢なのに、同じ障害で悩む家族会に入り 老いの進む高齢の障害者の自立とは?について考えたり。 (相談されたときにはビックリしました) 沢山の手紙の中におじいちゃんの気持ちがいっぱい見えました。 なんで おじいちゃんにわかって、父親がわからんねん!? ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 後日。 自閉くんがたまたま 2005年の夏に愛媛に行ったときに撮ったビデオを見ていました。 ちょうど例のフェリーに乗っている場面です。 私はインフル中で、水分をとりに下りただけだったんですが、 ああ、伝えるなら今だな、と思い、 私 『ねぇ、大事なお話しがあります』 自閉くん 『何?』 私 『dokidokiが6年生の夏には、このフェリーはもうありません おしまいになります』 (昔の自閉くんならまだしも、今は“だから、島へは高速道路で行きます” と一方的に言わない方がいい) 私 『どうしよう。どうやって行けばいいか知ってたら教えて』 自閉くん 『車』 私 『車でどうする?フェリーはないけど』 自閉くん 『高速道路(しまなみ海道)』 私 『高速道路ってどこにあるか知ってる?』 自閉くん 『高い所』 (島づたいの有料道路なのでフェリーから見上げる高い位置に走っている) 私 『そしたら、それで行こうか。よかった。行けるね、そうしよう。 いい?』 自閉くん 『いいよ』 (*^^*)これで完了です。 昔の自閉くんなら一方的に伝えればよかった。 だけど 今は意思がある。 納得しないと行動できない。 だから やりとりを引き出して自閉くんに決めさせる “別の方法を押し付けられたのではない” …このひと手間が大きいのです。 おじいちゃんの気持ちを大切にしたかった。 だから確実に伝えたかった。 そして、 気持ちよく、夏には愛媛に行く。 ね。 あぁ このとき、ダンナがいたらよかったんだけど。 詰めが甘いのは、やってないのと同じことなんよ、って。 付け足し・・・ あの・・・さっきの日記の腹いせじゃないです(笑) 何となく、念のため^^;あはは。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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