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カテゴリ:合宿
夏期講習・合宿のお知らせ
昨年度より合宿は、当塾高校生立案のものになっています。 今年の合宿は、3週間の共同生活という無謀とも思える取り組みとなりました。 高校生のちょっとした思い付きから始まったこの企画ですが、私も最初少し無謀だと思いました。 しかし、しばしの逡巡の後、是非やってみたいと思うようになりました。 本来、子どもたちは地域コミュニティの中で、身近な人たちを通して、少しずつ他人との付き合い方を学んでいくものでした。近所の頑固親父などその最たるものです。文句を言いながらも付き合っていくしかないわけですから。(ちなみに私はその頑固親父を演じているつもりです。) 学校も、コミュニケーションを学ぶという役割があったはずでした。 小学校では、同じ地域の子どもたちであるがゆえに、ほぼ同じ風習、常識、価値観をもつ子どもたちが集まります。その中で、まず人間関係を築く練習をします。中学校、高校と通学範囲が広がるにつれ、常識、価値観の違う子どもたちと触れ合っていくことになります。その中でだんだん大人となっていくという機能が学校にはあったように思います。 しかし、最近では、地域も学校もその力を失いつつあります。 さらに、携帯電話の普及で、子どもたちは身近なクラスメイトとうまく関係が結べなくても、クラスで孤立しても、きちんと学校に溶け込めなくても気にしません。自分の気に入らないルールは無視し、ルールを破れば不都合が生じるという覚悟もなしに、自由きままに闊歩しています。 昔なら接点がなかったはずの遠いところに、いつでもつながれる(そしてメルアド変更でいつでも関係を切れる)仲良しがいるからです。 昔なら、進学先など、所属する集団が違えば、そうそう会うこともなくなる小学校、中学校の友人と携帯電話で簡単につながり、新しいコミュニティになじもうという努力をしなくても、価値観の似た者どうしだけで、なれあっていることができるからです。 かつて伊勢地方では、寝屋子制度というものがありました。 寝屋子制度とは、16歳に達すると、5人から10人でグループを作り、寝屋親と呼ばれる人の家で共同生活をします。結婚すると寝屋子から離れますが、一緒に過ごした絆は深く、家庭や地域の行事があれば助け合う「生涯の仲間」となるそうです。寝屋子は厳しい仕事であり、運命を共にする海での仕事の団結力を保つための仕組みとも言われています。 10年ほど前から、このような仕組みが見直され、全国で通学合宿という取り組みがなされるようになりました。通学合宿とは、地域の大人の協力を得ながら、子どもたちが地域の公民館などで寝泊りしながら学校に通う取り組みです。家族に頼りきりになりがちな食事作りや掃除などを子ども自身が共同で体験することにより、基本的生活習慣の確立、集団生活への適応などを学ぶ期間になることが期待されています。 通学合宿についてもっと知りたい方はココを見てください もともと、今までの合宿も、そういうことを期待して行ってきました。昨年の合宿では、拙ブログをお読みの方はご存知かと思いますが、炊事だけで手一杯で、学習など初日の数時間のみです。私はそれでも良いと思っていますし、子どもたちも子どもたちなりに感じるところはあるようです。 「今まで合宿で失敗したことがあっても、それを次に生かす時間がなく、失敗したまま合宿が終了するのが嫌だった。」とは去年のリーダーの言葉です。 今年の合宿は目いっぱい時間があります。失敗を成功に結びつける時間も、お互いをもっと良く知り合う時間もあります。 3週間は長すぎる、最初は2週間でもと賢しい大人は言います。私もそう思う部分もあります。 言い出した本人も今となっては若干の後悔があるかもしれません。 それでも、言い出した責任はとらなければなりません。それがリーダーたる者の言動の重みです。 そんなことも含め、勉強を教えるだけの塾ではありたくない。それが、私がこの仕事を生業にして以来、ずっと一貫して変わらない思いです。おかげで指導が暑苦しいことこの上ない、儲からない塾にはなりました。後悔はしていません。経営は立て直さないとまずいですが・・・。 なにとぞ、私の思いを酌んでいただき、今年度の合宿にもご協力いただきたいと思う次第です。 スケジュールなどは、各自がもちよった夏休みの予定を考慮して、これから決めていくことになっています。日程も内容もいまひとつよくわからないまま募集をいたしますが、改めてご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。 なお、長期間にわたる合宿ゆえに、費用のほうも今までにない金額になってしまいます。 それでも、他塾の夏期講習よりは安いはずです。 ご負担もお願いすることになり、心苦しくはありますが、重ねてよろしくお願いいたします。 以上、保護者様宛てに、本日配布する予定の文書です。 追記)学校関係者様 学校によっては、校則に違反するような気がします。 全責任は私が取ります。暖かく黙認していただきますようお願いいたします。 また、必要書類を提出すれば認めていただけるようであれば、その旨心当たりの生徒に通告するようお願いいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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