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カテゴリ:勉強のコツ
一問一答問題とか短答式問題と呼ばれるものの長所は手っ取り早く知識を網羅することができるというところだ。
とりあえず叩きこむというのには向いている。 しかし、罠も多い。 まず、図や機序が問われる問題の単語だけを覚えても問題が解けるようにはならない。 生物基礎の授業でも強調したように、1対1でしか対応しない知識は棒暗記であり、応用が効かないだけでなく忘れてしまいやすい。忘れないようにするためには周辺知識と共に、知識をまとまった塊にする必要がある。双葉ではこれを「知識を引き出しに入れる」と表現する。引き出しにラベルをつけ、引き出しを開ければ関連知識が全て出てくるようにするべきである。 したがって、まず図や機序をきちんと理解した上で、一問一答に進むべきである。 そういう意味では、れいめい塾において模擬試験や過去問を解いた後、その内容を一問一答形式で叩き込むというのは理に適っている。 さきほどアップした「生物基礎一問一答」も是非、配布テキストの問題を解いた上で臨んで欲しい。 次に、人によっては繰り返すうちに「作業化」してしまうのも困りものだ。例えば 「723年に出された灌漑施設を新設して開墾した土地は三代にわたって、既存灌漑施設を利用して開墾した土地は1代に限って私有を認める格(法令)は何か」→「三世一身の法」 という問題を解くのに、作業化が行われると「723年」→「三世一身の法」であるとか、「三代に渡って私有」」→「三世一身の法」」というように、問題文の一部だけに反応して答えてしまうようになり、問題文全体を把握しなくなる。これも棒暗記である。 また、ひどい場合には解答の配列自体を覚えてしまう。 これでは、実際の入試で使える知識とはなっていかない。 私の作る一問一答は出来る限りそれを防ぐように作ってはいるし、れいめい塾においても問題配列を時折変えて防止策としているようだが、それも限界がある。 さらに、一問一答形式の問題集は概して問題数が多く、一所懸命勉強しているつもりになりやすいのも問題だ。 一問一答に終始し、一向に実践問題や応用問題に入ろうとしなかったり、そもそも覚えるのに時間が掛かり過ぎて、そこまで手が回らないうちに受験日が来てしまう場合もありえる。 社会にでてから必要とされるのはアウトプット型の能力で、インプットはさして重要でなかったりする。それも踏まえてインプットだけを重視する受験勉強に偏ることは避けて欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.04.10 18:20:11
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