以前に読んだ洋書の児童書にディスレクシアの女の子のことを主人公にした本がありました。
文字を取り違えて読んでしまったり、ちゃんとしたことが話せるのに文章が読めなかったり書けなかったりということが想像するのが難しかった。
なのでディスレクシアのことが書いてある本を読んでみようと思いました。
ディスレクシアの人たちが文字をどのように見ているか、見えているかの例が最初のページに書かれています。
二重にダブった文字、ぼやけた文字、鏡文字になったもの、渦巻いているようにゆがんだものなど。
どれも、読みにくいというか渦巻いているものなんかは見ているだけで眩暈がしそうです。
ディスレクシアの人たちは知能が劣っているのではないので、学校に上がるまで気づかないことも多いようです。
いろんな症状を併せ持つようで、耳で聞くことも記憶に定着しにくい症状を併せ持つ人などは小さい頃から言葉が遅く「どこかがおかしい。」と母親が早くから感じたりするようです。
そういう症状を親が気がついて学校に説明しても先生にディスレクシアの知識がない、もしくは知恵遅れだと判断したり、努力不足なのだと判断してしまったり。
もちろん、親だってディスレクシアだなんて知らない、おかしいと感じて診断が下るまでに何年もかかることも。
日本の学校で文字が読めないことは、もう致命的というか、専門知識を持ってその症状の子供たちを指導するところがない。
アメリカでは少しは進んでいるようですが(児童書に出てくるくらいですから。)それでも本人たちの苦労は並大抵ではないでしょうね。
本にはディスレクシアの人へのインタビューも載っているのです。
今はもう大人の人へのものもあれば16歳の少年のインタビューもあります。
そのインタビュー、その人たちの小学校時代、中学校時代...
どんなにつらかったかと思うと読んでいてとてもつらい。
誰からも理解されない。
努力しても結果が出ない。
「自分はばかなんだ。」と自己否定してしまう。
読めない書けないは育て方が悪かったからか?とウツになるほど悩む母親も。
ディスレクシアの人は人種を問わず数パーセントいると思われるそうです。
日本にも一クラスに何人かいてもおかしくない。
広く知られるようになればいいなと思います。
少なくとも教育者は知るべきだと思う。プロなのだから。