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カテゴリ:心の問題
子どもの心が破壊されるとき
● バッタをトカゲのエサに A小学校のA先生(小1担当女性)が、こんな話をしてくれた。「1年生のT君が、トカゲをつかまえてきた。そしてビンの中で飼っていた。そこへH君が、生きているバッタをつかまえてきて、トカゲにエサとして与えた。私はそれを見て、ぞっとした」と。 A先生が、なぜぞっとしたか、あなたはわかるだろうか。それを説明する前に、私にもこんな経験がある。もう20年ほど前のことだが、1人の子ども(年長男児)の上着のポケットを見ると、きれいに玉が並んでいた。私はてっきりビーズ玉か何かと思った。が、その直後、背筋が凍りつくのを覚えた。 よく見ると、それは虫の頭だった。その子どもは虫をつかまえると、まず虫にポケットのフチを口でかませる。かんだところで、体をひねって頭をちぎる。ビーズ玉だと思ったのは、その虫の頭だった。 また別の日。小さなトカゲを草の中に見つけた子ども(年長男児)がいた。まだ子どもの小さなトカゲだった。「あっ、トカゲ!」と叫んだところまではよかったが、その直後、その子どもはトカゲを足で踏んで、そのままつぶしてしまった! ●心が壊れる子どもたち 原因はいろいろある。貧困(それにともなう家庭騒動)、家庭崩壊(それにともなう愛情不足)、過干渉(子どもの意思を無視して、何でも親が決めてしまう)、過関心(子どもの側からみて息が抜けない家庭環境)など。威圧的(ガミガミと頭ごなしに言う)な家庭環境や、権威主義的(「私は親だから」「あなたは子どもだから」式の問答無用の押しつけ)な子育てが、原因となることもある。 要するに、子どもの側から見て、「安らぎを得られない家庭環境」が、その背景にあるとみる。さらに不平や不満、それに心配や不安が日常的に続くと、それが子どもの心を破壊することもある。 イギリスの格言にも、『抑圧は悪魔を生む』というのがある。抑圧的な環境が長く続くと、ものの考え方が悪魔的になることを言ったものだが、このタイプの子どもは、心のバランス感覚をなくすのが知られている。 「バランス感覚」というのは、してよいことと悪いことを、静かに判断する能力のことをいう。これがないと、ものの考え方が先鋭化したり、かたよったりするようになる。昔、こう言った高校生がいた。「地球には人間が多すぎる。核兵器か何かで、人口を半分に減らせばいい。そうすれば、ずっと住みやすくなる」と。そういうようなものの考え方をするが、言いかえると、愛情豊かな家庭環境で、心静かに育った子どもは、ほっとするような温もりのある子どもになる。心もやさしくなる。 ●無関心、無感動は要注意 さて冒頭のA先生は、トカゲに驚いたのではない。トカゲを飼っていることに驚いたのでもない。A先生は、生きているバッタをエサとして与えたことに驚いた。A先生はこう言った。「そういう残酷なことが平気でできるということが、信じられませんでした」と。 このタイプの子どもは、総じて他人に無関心(自分のことにしか興味をもたない)で、無感動(他人の苦しみや悲しみに鈍感)、感情の動き(喜怒哀楽の情)も平坦になる。 よく誤解されるが、このタイプの子どもが非行に走りやすいのは、そもそもそういう「芽」があるからではない。非行に対する抵抗力がないからである。悪友に誘われたりすると、そのままスーッと仲間に入ってしまう。ぞっとするようなことをしながら、それにブレーキをかけることができない。だから結果的に、「悪」に染まってしまう。 ●心の修復は、4、5歳までに そこで一度、あなたの子どもが、どんなものに興味をもち、関心を示すか、観察してみてほしい。子どもらしい動物や乗り物、食べ物や飾りであればよし。しかしそれが、残酷なゲームや、銃や戦争、さらに日常的に乱暴な言葉や行動が目立つというのであれば、家庭教育のあり方をかなり反省したらよい。 子どものばあい、「好きな絵をかいてごらん」と言って紙とクレヨンを渡すと、心の中が読める。子どもらしい楽しい絵がかければ、それでよし。しかし心が壊れている子どもは、おとなが見ても、ぞっとするような絵をかく。 ただし、小学校に入学してからだと、子どもの心を修復するのはたいへん難しい。修復するとしても、4、5歳くらいまで。穏やかで、静かな生活を大切にする。 (はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 心の冷たい子 子供の心 心を育てる家庭教育) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年12月23日 18時01分58秒
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