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===○=======○==================== 子育て最前線の育児論byはやし浩司 4月 27日号 ================================ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━¬¬¬¬¬―――――――――――――― ★★★★★★★★★★HTML版★★★★★★★★★★★ マガジンを、カラー版でお楽しみください。(↓)をクリック! http://bwhayashi2.fc2web.com/page027.html ★メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに 選ばれました! ★2009年、2010年、連続、カテゴリー部門・人気NO.1に選ばれました。 【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 休みます。 【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 【日本の教育レベル&オーストラリアの教育レベル】 Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司 ●オーストラリアの教育レベル オーストラリアの教育レベルについて、最新の情報が届いた。 The average 15-year-old maths student in Australia is now performing at least two years behind their counterpart in Asia’s leading countries; in reading and writing they are at least one year behind, according to your new report for the Gratten Institute. Is this gap widening? 平均的なオーストラリアの学生のばあい、他のアジアの先進国と比べたばあい、数学において、少なくとも2年は遅れている。 読み書きにおいては、少なくとも、1年は遅れている。 (オーストラリア・Gratten研究所) このギャップは、広がりつつあるのか? Yes, it is. Australia was one of only four countries in the OECD’s group of 34 members countries in the OECD) between 2000 and 2009 to see a fall in maths, reading and writing results. Whereas Australian students fell by 15 percentage points, the top students in countries like South Korea jumpted 15 points. はい、その通り。 オーストラリアは34か国からなるOECDの中において、2000年から2009年に間で、数学、読み書きの調査結果で、学力の低下をみた、4か国の中の1か国である。 オーストラリアの学生は、韓国が15ポイントも上昇したのに対して、15ポイントも低くなった。 (以下省略) Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司 ●オーストラリアのレベル 1970年のこと。 私がオーストラリアの大学で、こんな経験をした。 理学部(Science)の学生と親しくなった。 で、部屋へ遊びに行くと、三角関数の微分の問題を解いていた。 かなり苦労をしていた。 それでそれを私が解いてみせた。 それを見て、その学生はたいへん驚いた。 「君は、法学生(law student)だろ。どうしてその君が、この問題を解けるのか?」と。 私はこう言った。 「日本では、それを高校3年のときに、習う」と。 が、それだけではない。 友人の家に遊びに行ったときも、そうだった。 中学1年生になった友人の妹は、2けた掛ける、2桁の掛け算を勉強していた。 日本では、当時は、小学3年生レベルで、それを学習していた。 私は、オーストラリアの教育レベルの低さ(?)に驚いた。 ●誤解 が、私が受けた印象は、まちがっていた。 こと数学(算数)に関しては、そうかもしれない。 しかし数学だけが、教科ではない。 以前、メルボルン市内のグラマースクール(全寮制の中高一貫校)について、電話で調べたことがある。 Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司 ●オーストラリアの現状 ……が、文部科学省の教育改革は、すべて後手後手。 南オーストラリア州にしても、すでに10年以上も前から、(実際には20年以上も前から、2012年記)、小学3年生からコンピュータの授業をしている。 メルボルン市にある、ほとんどのグラマースクールでは、中学1年で、中国語、フランス語、ドイツ語、インドネシア語、日本語の中から、1科目選択できるようになっている。 もちろん数学、英語、科学、地理、歴史などの科目もあるが、ほかに宗教、体育、芸術、コンピュータの科目もある。 芸術は、ドラマ、音楽、写真、美術の各科目に分かれ、さらに環境保護の科目もある。 もう一つ「キャンプ」という科目があったので、電話で問い合わせると、それも必須科目の一つとのこと(メルボルン・ウェズリー・グラマースクール)。 Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司 日本の常識は、世界の常識ではない。 ……ということを、書いたのが、つぎの記事。 中日新聞で、発表済み。 Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司 ●日本の常識vs世界の常識 『釣りバカ日誌』の中で、浜ちゃんとスーさんは、よく魚釣りに行く。 見慣れたシーンだが、欧米ではああいうことは、ありえない。 たいてい妻を同伴する。 向こうでは家族ぐるみの交際がふつうで、夫だけが単独で外で飲み食いしたり、休暇を過ごすということは、まず、ない。 そんなことをすれば、それだけで離婚事由になる。 困るのは『忠臣蔵』。 ボスが罪を犯して、死刑になった。 そこまでは彼らにも理解できる。 しかし問題はそのあとだ。 彼らはこう質問する。 「なぜ家来たちが、相手のボスに復讐をするのか」と。 欧米の論理では、「家来たちの職場を台なしにした、自分たちのボスにこそ責任がある」ということになる。 しかも「マフィアの縄張り争いなら、いざ知らず、自分や自分の家族に危害を加えられたわけではないのだから、復讐するというのもおかしい」と。 まだある。 あのNHKの大河ドラマだ。 日本では、いまだに封建時代の圧制暴君たちが、あたかも英雄のように扱われている。 すべての富と権力が、一部の暴君に集中する一方、一般の庶民たちは、極貧の生活を強いられた。 もしオーストラリアあたりで、英国総督府時代の暴君を美化したドラマを流そうものなら、それだけで袋叩きにあう。 要するに国が違えば、ものの考え方も違うということ。 教育についてみても、日本では、伝統的に学究的なことを教えるのが、教育ということになっている。 欧米では、実用的なことを教えるのが、教育ということになっている。 しかもなぜ勉強するかといえば、日本では学歴を身につけるため。 欧米では、その道のプロになるため。 日本の教育は能率主義。欧米の教育は能力主義。 日本では、子どもを学校へ送り出すとき、「先生の話をよく聞くのですよ」と言うが、アメリカ(特にユダヤ系)では、「先生によく質問するのですよ」と言う。 日本では、静かで従順な生徒がよい生徒ということになっているが、欧米では、よく発言し、質問する生徒がよい生徒ということになっている。 日本では「教え育てる」が教育の基本になっているが、欧米では、educe(エデュケーションの語源)、つまり「引き出す」が基本になっている、などなど。 同じ「教育」といっても、その考え方において、日本と欧米では、何かにつけて、天と地ほどの開きがある。 私が「日本では、進学率の高い学校が、よい学校ということになっている」と説明したら、友人のオーストラリア人は、「バカげている」と言って笑った。 そこで「では、オーストラリアではどういう学校がよい学校か」と質問すると、こう教えてくれた。 「メルボルンの南に、ジーロン・グラマースクールという学校がある。 チャールズ皇太子も学んだことのある由緒ある学校だが、そこでは、生徒一人一人に合わせて、カリキュラムを学校が組んでくれる。 たとえば水泳が得意な子どもは、毎日水泳ができるように、と。 そういう学校をよい学校という」と。 日本の常識は、決して世界の標準ではない。 教育とて例外ではない。 それを知ってもらいたかったら、あえてここで日本と欧米を比較してみた。 Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司 ●掛け算の九九 オーストラリアは、本当に「ラッキーな国」だ。 資源が豊富。 お金がなくなったら、砂漠に穴を掘ればよい。 が、日本は、そういうわけにはいかない。 資源といえば、「人的資源」だけ。 それだけ。 つまり「教育」しかない。 オーストラリアのように、「2年は、遅れている」「1年は、遅れている」と、言っているわけにはいかない。 もしこの日本が、アジアの国々と同じレベルの教育をしていたとしたら、この日本に未来は、ない。 が、今では、分数の計算ができない大学生など、珍しくも何ともない。 さらに最近の調査によれば、平均値の出し方のわからない大学生もいるとか。 中学生も、掛け算の九九のわからない学生がいる。 25年ほど前のことだが、中学1年生で、九九ができない学生が、20%近くもいたという。 塾連の人たちが、それを調べた。 (九九は暗記していても、5・7(ゴシチ)と聞かれて、瞬時に答えられない学生をいう。) 今は、もっと多いはず。 世の親たちは、そして教師たちは、「一度、教えたから覚えているはず」「一度学んだから、覚えているはず」と考えやすい。 しかしどんな学習内容でも、しばらく使っていなければ、忘れる。 忘れるものは、忘れる。 ●凋落(ちょうらく)する日本 冒頭のレポートは、韓国を取りあげている。 「韓国は、15%、伸びた(jumped 15 points)」と。 日本ではない。 韓国である。 またこのレポートでは、日本のことはわからない。 そこで私なりに調べてみた。 OECDによる学力調査による、つぎのようになっている(2006年)。 (1) 数学的リテラシー 台湾→フィンランド→香港→韓国→オランダ→スイス→カナダ→マカオ→リヒテンシュタイン→日本(10位)→、だそうだ。 ちなみにオーストラリアは、13位。 が、気になるのは、日本の凋落ぶり。 「科学リテラシー」についての調査だが、つぎのように順位を落としている。 2000年、韓国に次いで、2位。 2003年、フィンランドに次いで、2位。 2006年、6位。 読解力は、8位から15位、 日本にとってよい数字は、ほとんど出てこない。 ●オーストラリアの友人へ 資料を送ってくれた友人は、Gratten研究所と連絡を取るように勧めてくれた。 私は友人には、こう書いた。 「……学力といっても、授業時間数に大きく影響を受ける。 日本では、相対的に、数学にあてる時間が多い。 オーストラリアでは、科目数そのものが多い。 その分だけ、数学を学ぶ時間が少なくなる。 だからオーストラリアの子どもたちの、数学の能力が、他の国々より低いと聞いても驚かない。 問題は、日本である。 メジャー・コンパルサリー・サブジェクト(主要教科)であるにもかかわらず、学力が低下している。 日本人の子どもたちの学力低下は、かなり深刻なレベルにある」と。 が、Gratten研究所とは、連絡を取らなかった。 率直に言えば、もうどうでもよくなってしまった。 疲れた。 ……というふうに書いてはいけない。 私が書かなければ、だれが書く? ……ということで、気力をふりしぼる。 が、こうなることは、すでに10年以上も前から、わかっていた。 わかっていたが、日本の教育は、何も動かない。 変わらない。 100年一律の教育を繰り返している。 またそれでよしと、その上で、あぐらをかいてしまっている。 唯一の希望(?)は、私がYOUTUBEにUPしている動画が、世界中のポータルサイトが、コーナーを作って紹介していてくれること。 ウソだと思うなら、「はやし浩司」で検索。 1~10ページ近くまでを、順に見てほしい。 10ページだけでも、世界の6近いポータルサイトが、私のYOUTUBEを紹介している。 そのうち私の指導法が、ロシアや中国から、日本へ逆輸入されるかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年04月20日 06時45分29秒
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