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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

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2016年01月02日
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カテゴリ:AVE予告篇
※ ネット発表のものは、出版された詩集とは異なる箇所があります。
※ 本篇の、詩誌AVENUEによるレイアウトは作者校閲を経ています。






オノリコいわく。物語るだけでは十分でない。重要なのは語り継ぐことだ。つまり、すでに語られた物語を、自分のために入手し、自分の目的のために利用し、自分の目標に隷属させたり、あるいは語り継ぐことによって変容させたりする語りである。言い換えるなら、メンドリは、卵が別の卵を産むために用いる手段だということだ。

(ゲルハルト・ケップフ『ふくろうの眼』覚書、園田みどり訳)

  「チャーリィはまだ理想主義者なのさ」ハチャーが言った。「世界は論理的じゃないということを認めようとしないんだ」

(ジェイムズ・P・ホーガン『仮想空間計画』15、大島 豊訳)

  「それでは、いったい何の目的でこの世界はつくられたのでしょう」とカンディードはいった。

(ヴォルテール『カンディード』第二十一章、吉村正一郎訳)

  詩人のロン・ブランリスはいいました、「われわれは驚きの泉なのです!」と。

(フランク・ハーバート『デューン砂漠の神皇帝』第3巻、矢野 徹訳)

  だが、ジャックはヴォーナンからなんの情報も聞き出してはいなかった。そして、愚かにも、わたしはなにも気づかなかったのだ。

(ロバート・シルヴァーバーグ『時の仮面』16、浅倉久志訳)

  マルティンはふたたび視線を上げた、今度はほんとうにブルーノを見るためだったが、まるで謎を解く鍵を教えてもらおうとするような眼差しだった、

(サバト『英雄たちと墓』第IV部・2、安藤哲行訳)

    ベルナルド・イグレシアスは教会を意味するイグレシアスという名をもちながら、ついにその名に救われることはなかったが、考えてみると教会というのは人を救ったりはしないものだ。   

(カブレラ=インファンテ『亡き王子のためのハバーナ』すべてが愛を打ち破る、木村榮一訳)

  ロナの足がロナ自身に告げた。アーケードへ行って、この雪の夜の光とぬくもりに包まれながら、しばらく歩きまわろう。

(ロバート・シルヴァーバーグ『いばらの旅路』4、三田村 裕訳)

  ファウラー教授は、額をおおう黄土色の土をぬぐった。ぬぐいそこねた土は、まだ額に残っている。

(アーサー・C・クラーク『時の矢』酒井昭伸訳)

 
  ティムの顔は、さまざまな感情の去来する場だった。   

(ブライアン・W・オールディス『神様ごっこ』浅倉久志訳)

  場所ね、ドラゴーナ、しっかりと立っていられるようなところ。

(フエンテス『脱皮』第二部、内田吉彦訳)

  エンダーには、そんな場所を自分の中にみつけることはできなかった。

(オースン・スコット・カード『エンダーのゲーム』4、野口幸夫訳)

 
 イレーヌの顔には、そういうことがなにか留(とど)められているかと考えて、その顔をじっと眺めてみたが、そこにはなにひとつ留められていないことが、見てとれるような気がした。  

(ガデンヌ『スヘヴェニンゲンの浜辺』7、菅野昭正訳)

  これもいつかブルーノが彼に言うことになるが、わたしたちはそんなふうにして、このもろい死すべき肉体を通して、永遠を仄かに見ることができるように作られているからである。

(サバト『英雄たちと墓』第II部・4、安藤哲行訳)

  ジミーが二人に見えた。なんでも二つに見えた。

(スティーヴン・キング『しなやかな銃弾のバラード』山本光伸訳)

 
  ジミーをいらいらさせるのは、そういうこまかい話である。   

(ジョン・ウィンダム『ポーリーののぞき穴』大西尹明訳)

  「確かに世界は図式的なアリストテレス的論理では動いていないね」シプリィも認めた。「それは完全に演繹(えんえき)的だからね。真理からスタートする。そしてそこから世界がしたがっているはずの法則が導き出される。機械が得意とするのはそれさ。ところが現実生活では、人間は経験で得た今の世界のあり方から出発する。それからその理由を推察し、それが実際のものに近いものでありますようにと祈るわけだ。帰納法さ。(…)」

(ジェイムズ・P・ホーガン『仮想空間計画』15、大島 豊訳)

  ク・メルが人間に通じているのは、なによりも自分が人間ではないからだった。ク・メルは似せることで学んだが、似せるという行為は意識的なものである。

(コードウェイナー・スミス『帰らぬク・メルのバラッド』3、伊藤典夫訳)

  ほんの一瞬ではあったが、娼婦のシオマーラを通してぼくは二度と会うことのなかったあの女の子を思い出したのだ。

(カブレラ=インファンテ『亡き王子のためのハバーナ』最後の失敗、木村榮一訳)

  わたしのフルネームはアリス・プレザンス・リデルよ。

(ジェフ・ヌーン『未来少女アリス』風間賢二訳)

 
  アリスはいつも二重に裏切られたような気分になるのだった──まず、だまされていたということに、そして次に、最後までちゃんとだましおおせてもらえなかったということに。   

(トマス・M・ディッシュ『ビジネスマン』37、細美遙子訳)

  だが、フェリシティ・フレイにはそうさせるな。

(ジョン・ウィンダム『野の花』大西尹明訳)

  ディディは手すりに駆けよって、まるでクジラたちが死のダンスを踊っているところへ手をさしのべようとでもするように、手すりから身を乗りだした。風が顔に吹きよせたが、風などまったく吹いていなかった。

(ソムトウ・スチャリトクル『スターシップと俳句』第一部・10、冬川 亘訳)

 


     全行引用詩『ORDINARY WORLD°』 17/45 へ






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最終更新日  2016年01月18日 14時58分21秒
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