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2010.02.17
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カテゴリ:必殺シリーズ
富嶽百景殺し旅.jpg


「やさしさだけでは生きてはいけぬ」

必殺シリーズ第13弾「必殺からくり人 富嶽百景殺し旅」は
前作「新・必殺からくり人」の続編で
からくり人シリーズ第4弾に当たる作品です。

出雲太夫一座と名称を変えたお艶(山田五十鈴)の前に
大元締・西村永寿堂与八が現れ再び殺し旅の依頼をする。

今度の絵師は葛飾北斎(小沢栄太郎)であり
彼が描く「富嶽百景」の絵の中に秘めた殺しのヒントとなる
被害者やターゲットとなる悪人など
あぶり出しによる手法でからくり人達に殺しの伝達をする。

一座は番頭格のどじょうの宇蔵(芦屋雁之助)
密偵の虫の鈴平(江戸家小猫)、
一座の踊り子で女密偵のうさぎ(高橋洋子)という
ファミリーで構成され

この一座に北斎の絵を運び込むのが
クールで凄腕の殺し屋・唐十郎(沖雅也)で
彼の表稼業は板前である。

必殺からくり人・富.jpg

殺し技も後の仕事人シリーズに影響を与える
派手な武器が登場する。

お艶は三味線の撥で相手の喉を斬り裂き
また今回は仕込み三味線が登場し
柄の部分に太い針が仕込んであり槍のような
役割で相手を刺し、弦の糸で首を絞めたり
糸巻きの部分にも太めの針がある。

唐十郎の武器は釣竿で先端に針が仕込んであり
また伸縮自在で数メートルにも伸びるため、
遠距離にいる悪人の首を刺す。
さらに釣竿の手元部分には長い千枚通しが仕込んであり、
接近戦の時はこれを使用する。

宇蔵は魚釣りの大型魚籠で悪人の頭部に被せたまま、
怪力で魚籠を締め上げ相手の頭蓋骨を粉砕する。

そして最終回、版元の梅屋は北斎を死んだ事にして
北斎の絵を高騰する計画を立てていた。
その頃、風景画より女性の人物画に目覚めた北斎は
人物画を描きまくった。
梅屋は北斎の人物画を写楽という名で売り出していた。

これを知った北斎は梅屋に抗議するも
殺されてしまうのである。
娘・おえい(吉田日出子)はこの恨みをお艶に託したのだ。
そして再びお艶一座は旅に出るのであった。

このからくり人最終回は殺し屋の殉職者がいなく
これは「必殺仕置人」依頼であり、またチームが
解散しないという珍しいパターンで終了するのです。

また東洲斎写楽は現在でも判明出来てない謎の人物であり
短期間の活動だった為、その理由解明をする
研究者がいるほどである。

からくり人シリーズは、この「富嶽百景」を最後に完結し
「からくり人」「新・からくり人」「富嶽百景殺し旅」は
関連性があり、史実や歴史上の実在する人物に絡むという
歴史のからくりに挑戦した最高傑作だと言えるのです。


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Last updated  2010.02.17 18:53:43
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