調査捕鯨船団母船が帰国
船体に赤い塗料…シー・シェパードの妨害受けた調査捕鯨船団母船が帰国2010.4.12 09:11サンケイ 環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船から、妨害行為を繰り返し受けた日本鯨類研究所の調査捕鯨船団の母船「日新丸」が南極海での調査捕鯨を終え12日早朝、東京・品川の大井埠頭(ふとう)に帰港した。船体側面の船名などはSSのペイント弾による赤い塗料で汚れていた。 日新丸はSSの抗議船から薬品入りの瓶を投げ込まれたり、目に当たると失明の恐れのあるレーザー光線を照射されるなどの妨害行為を受けた。乗組員約130人にけが人はなかった。 調査船団は昨年11月、クロミンククジラ約850頭などを捕獲し、年齢や胃の内容物などから生態を調べる目的で出港。農林水産省によると、妨害活動により捕鯨量は予定より大幅に下回る見込みという。 調査では2月、SSの妨害活動で船団の監視船「第2昭南丸」に酪酸入りの瓶が投げ込まれ、乗組員がけがを負うなどして、SSメンバー、ピーター・ベスーン容疑者(44)が傷害など5つの罪で起訴されている。日新丸を出迎えた日本鯨類研究所の関係者は「塗料は酪酸から目をそらし、人畜無害な抗議活動だと見せるカムフラージュだ」と話した。