清水建設、148MWのユーラス六ヶ所ソーラーパークの進捗率55%
清水建設は、青森県上北郡六ヶ所村で2013年8月から建設を進めている「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」(事業主体はユーラス六ヶ所太陽光)の工事が、東京ドーム約50個分に相当する253haの広大な建設地で、太陽光発電パネル架台の基礎工事や設置工事、パネル設置工事、電気工事などを展開し、使用パネル約51万枚のうち、10月15日時点で27万枚が設置済みで、工事全体の進捗率は55%に達している。 同ソーラーパークは、総出力が交流ベース115MW(11万5千kW)、直流ベース148MW(14万8,000kW)と、着工済み案件としては国内最大規模のメガソーラー。計画にあたり、ユーラスエナジーホールディングスと東電設計が電気基本設計、清水建設が電気詳細設計と造成・基礎・架台設計を担当。工事期間は、2015年10月までの27カ月間を予定しており、2015年11月の営業運転開始予定。 建設地は、約113haの千歳平北地区と約140haの鷹架地区の2カ所に分かれ、千歳平北地区は起伏に富んだ土地であること、鷹架地区はむつ小川原港の浚渫砂で埋め立てした平坦な土地であることから、異なる施工法を採用した。 千歳平北地区は、起伏のある土地でも造成することなく架台の基礎を築くために、H形鋼杭基礎を採用。15cm角、長さ5~6mのH形鋼7万400本を地中に打設し8,800架台(8本/架台)を支持。各架台(アレー)の大きさは3.0m×12.5mで、パネル24枚(3段8列)を搭載し、全パネル数21万1,200枚のうち、現時点で10万8,000枚の設置が終了している。 一方、鷹架地区は、若干の整地をするだけで敷地一面に高低のない平坦な地形を確保できることから、コンクリート基礎(PC板)を採用。厚さ0.2m、奥行き2.4m、幅0.7m、1.3m、1.6mの3種類の基礎5万7,600基を設置して7,200架台(8基/架台)を支持する。3種類の基礎を用いるのはコストダウンを図るためで、架台が受ける風の影響度合いに応じて使い分ける。各架台の大きさは3.0m×23.3mで、パネル42枚(3段14列)を搭載。全パネル数30万2,400枚のうち、現時点で16万枚の設置が終了している。 なお、鷹架地区の地盤特性から、大地震時に地盤が液状化して架台の不等沈下が発生しても、基礎と架台の間にスペーサーを挿入することで架台の高低を調整できる仕組みを採用している。また、パネルの設置工事と並行して、千歳平北地区と鷹架地区から六ヶ所変電所に送電する総長16.5kmの地中埋設送電線の敷設工事も行っており、すでに12.5kmの敷設が終了している。 その他日本企業の関連記事