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2003.11.26
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テーマ:父(10)
カテゴリ:父の麦わら帽子
9月、友人と兵庫県龍野市に行った。
何十年ぶりだろう・・・。

龍野市は、その当時とほとんど変わらない。
変わったといえば、その時が止まったような町に、観光客が来ていたことだった。

農業で食べていけなくなった私たち家族が、岡山の田舎から、職を求めて引っ越して来たのは40年以上前。
龍野市は当時は、どこにでもある、普通の田舎町だった。

まわりの町が、大きくなっていく中で、龍野は取り残されたように、ひっそりと息をし続けた。
その、時が止まったような町も、それがゆえに「フーテンの寅さん」にまで出るような魅力を持った町になった。

枝の線左

11月に、娘を伴って再度行った。
娘とそんな古い町並を歩いた。

「あっ、麹屋(こうじや)」と突然、私が叫んだ。
昔と同じ場所に麹屋が今も商売をしていた。

「レイちゃん、見て、見て、麹!」と私は言い、
「麹?麹ってなに?」と娘は言う。

「おじいちゃんとお婆ちゃんが、ここで麹を買(こ)おて、味噌を作ってたんやんか。」


「そろそろ、味噌を作らにゃぁ・・・なぁ。」
この時期になると、父は、よく母に言っていた。
麹を買った来て、二人で味噌を作っていた。
二人とも仕事で疲れていたのに、楽しそうに味噌を作っていた。

売っている味噌を買った方が、手間がいらず、体も休まるのに、作るのがあたりまえのように作っていた。

父や母があたりまえのようにやっていたことが、私は、しない、出来ない。

けれど、龍野の麹屋さんには、いつまでもそこで店を開いていて欲しいと勝手なことを思う。


もろぶた、麹、味噌、ゆったりとした時間、そして元気だった父や母・・・。

なくしたものを思いながら、涙が出そうになった。

麹屋の前の「もろぶた」に入った麹は、白い花のように見えた。

白い花のような麹を見ながら思い出したのは父だった。


■参考日記■
◎民具:もろぶた◎
●父の麦わら帽子●

■□■テレビしびれて■□■

★てるてる家族



◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 
★11月23日「小さな村の小さな家」・・・山への道 UP





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Last updated  2013.11.04 23:06:10
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