カテゴリ:偐万葉
偐万葉・ひろろ篇(その6) 本日は、偐万葉シリーズ第74弾、偐万葉・ひろろ篇(その6)をお届け致します。 偐家持がひろろの郎女に贈りて詠める歌20首並に俳句1句 秋づける 山を映して 真澄鏡 最上の川の 暮れゆくならむ 落日の 光は微塵の 砂なりて
玉梓の 使のあれば 妻迎へ
白樺も しばし眠りに 入るらむか 裏磐梯に 冬来たるらし 差し交はす グラスの音の 気は澄みて
かく吾も ありたきものよ 猫じゃらし (野良蕪蕉) さ丹塗りの 小橋が上は いかにあれ 下町の 船にしもあれ 黙してぞ
朝開き 泊まれる船の 帆柱の 先の山々 雲立ち昇る 降りて止み 止みて降りぬる 二筋に 光るレールの 向かふから
こっちゃんの クレパスの音 こつこつと かにかくに 秋や恋しき 高原の もみたふ朝の 風をし待たな
藪椿 手折り飾りて つらつらに 見れども飽かず 春日暮らさむ 朝なさな 白き花咲み 日日草 その花もがも 愛しき我妹子
南へと 朝の道ゆく ランドセル ひとり寝の 麻呂にわれ告ぐ 寒き夜は 白雪を 負ひてありしや 崑崙の 西の果てなる 丘に咲く花
牽牛子の 塚に眠るや おほきみに 真澄鏡 水面に影を 映しつつ 秋となりゆく 白きそぼ舟 ひろろの郎女の返しける歌
初夏の 風と遊びし 日は今も シロツメ草の 花と咲きてや (注)掲載の絵画、写真は全てひろろさんのブログからの転載です。
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