カテゴリ:偐万葉
偐万葉・ひろろ篇(その14)
本日は、偐万葉シリーズ第183弾、ひろろ篇(その14)であります。 偐家持がひろろの郎女に贈りて詠める歌17首 一の戸の 川にし春は 来れるか わが泣く涙 干なくはあれど (一ノ戸川) 山都には 田植えのときの 近づけり 母とふ人の 今は居なくに (山都町) 高々の 橋は変らず 今日もあり 母とたぐひて 見し日恋しも (一ノ戸川橋梁) みなぎらふ 田ごとの鏡 光る風 山都の春の 見らくしよしも (注)みなぎらふ=漲らふ。水が満ち溢れている。 (「春」) 穂高には 星の光の 降る音の するとふ言ひし ひとのありけり (「穂高」) 朝霧の たち流れゆく 梓川 鳥鳴き行きて 目覚むるならし かみかうち かぜもさやさや わぎもこは 森黒く 水面の夕照 阿寒湖は 今日のひと日に ゑみくれるらし (阿寒湖夕照) ロンドンは 山の彼方に 朱に染む (「彼方へ」) ふるさとや キウイに偲ぶ 盂蘭盆会 (筆蕪蕉) (元句) 旧里や 臍の緒に泣く 年の暮 (芭蕉) 盂蘭盆会 庭にし立てば 父母の 植えしキウイの ここだも生れる 恋ひ来れば ここぞと鳴きぬ 油蝉 夏の七日を 惜しむとあらし みちのくの ドガにしなけど をどりこを (「lesson」) かはきたる すなのごとにも さらさらと (「砂浜」) 雨の日は 雨をしめでむ 晴れの日は 白き家にて ランチもよしも (「雨の日」) (レストラン) (注)掲載の写真、絵画は全てひろろさんのブログからの転載です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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