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カテゴリ:ロボザムライ
■ロボサムライ駆ける■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 http://www.yamada-kikaku.com/携帯電話版ロボザムライ ■第三章 霊能師(4) 急ぎ逃げ帰るロボ忍者の一団の前に。 黒い影が立っていた。 「お頭」一団の誰かが叫んでいた。 逃げ来るロボ忍の前に一人の男が立ち塞がっるように。怒っているのた。 全員がおぞけを奮う。 その男の前に立ち止まり、膝を屈する。 やがて、その男がゆっきりと口を開く。 「お前たち、早乙女主水とかいう侍ロボットに負けて、しっぽを巻いて逃げてきよったか」 怒りを含んだ声が、彼らの聴覚器に響く。「お頭、申し訳ございません。あやつ思ったより、強く」 先刻のリーダー格の男がしぶしぶしゃべった。かぶせるように、 「ええい、聞きとうない。主水など、たかが東京城の護衛ロボット。それに比して、我々はロボ忍、伝統ある特殊技能ロボットぞ。よいか、あやつ、今度会いし時、必ずや、血祭りにあげい」 覆面で見えぬが頭と呼ばれた男の怒りは相当のものらしい。 「わかり申した」 全員が口を揃える。 「それでじゃ、ロッカン」 先頭の男に言う。 「はい、お頭」 「おまえは、負けた責任を取れい、死ねや」「おまちください、今一度の機会をあたえてください。今度は……」 「ええい、くだらぬ言い訳など聞きとうないわい」 その男が光りに包まれる。 「ぐえーっ」 ロッカンは倒れていた。 「よいか、みせしめじゃ」 「わ…わかりもうした」 ロボ忍の体が、小刻みに震えている。 残りの全員が恐れていた。声は小さいが、唱和していた。 「ところで、お頭はどちらへ」 ようやく、一人が尋ねた。 「水野さまよりの密命じゃ。依頼されて東京城へな」 「東京城でございますか」 奇異な感じがした。 「そうじゃ、まあ、見ておれ、わしの腕をな。お前たちは、落合レイモンの一行を見張りながら、西日本にかえれ」 ロボ忍者群は、花村とロッカンの死体を残して走り去った。 (頭もむごいのう) これが、彼らの思いであった。 (続く) ■ロボサムライ駆ける■ 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 http://www.yamada-kikaku.com/携帯電話版ロボザムライ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.31 20:03:05
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