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■ロボサムライ駆ける■第3章11
C)飛鳥京香・山田企画事務所 http://www.yamada-kikaku.com/携帯電話版ロボザムライ ■第3章(11) 「サイ魚法師、なぜしくじったのですか」 ロセンデールが、空母「ライオン」の士官部屋で詰問していた。サイ魚法師は、ロセンデールの怒りの前でただただ恐縮しているばかりであった。 「いかんせん、主水の方が強すぎました」 ぼそりと言う。まるで先生に起こられている生徒である。 「強すぎたとですと、それは聞けませんねえ。あなたが、私たちに最初売り込んだ言葉を、お忘れですか。あなたは主水の弱みを握っていると言ったでしょう」ロセンデールの言葉がチクチクとサイ魚法師の体をさす。 「そのとおりです」 「ですが、あなたは主水の始末を東京湾でしくじってしまった。おまけに潜水艦を一隻なくしまった。さらには潜水艦をもう一隻貸せとおっしゃる。何を考えておられるですか」 ロセンデールは、美しい顔に怒りの表情を表していた。急にロセンデールの顔は醜くなる。冷たい暗い表情である。 「もうよろしいです。契約は終了です。すでに、主水は我々の手にありますからね」 「何ですと、主水が……」 絶句する法師。顔色が変わっている。 「おや、どうかされましたか」 「いえ、何でもありません。が今どこに」 法師としては自分の手で主水と戦いたかったのである。 「そんなことは、あなたには関係ないでしょう。あなたはもう、おはらい箱です。もうあうこともないでしょう」 ケープを翻してロセンデールは、法師の前から去った。ロセンデールの部屋から出て、「こなくそ、今にみておれ、ほえずらかかせてやるわ」 つぶやくサイ魚法師だった。 「が、主水め、一体どこに」 首を傾げるサイ魚法師だった。サイ魚法師は、本日の都市会議での騒ぎを知らなかったのである。 (続く) ■ロボサムライ駆ける■ C)飛鳥京香・山田企画事務所 http://www.yamada-kikaku.com/ 携帯電話版ロボザムライ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.31 20:07:01
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