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■ロボサムライ駆ける■第3章10
C)飛鳥京香・山田企画事務所 http://www.yamada-kikaku.com/携帯電話版ロボザムライ ■第3章 (10) 新京都ホテルのレイモンの部屋をノックするものがある。 レイモンは何とか夜叉丸に助けられ、ホテルまでたどり着いていた。主水の行方は連絡が入っていなかった。 「レイモン様でございますか」 裃を着た見知らぬロボットが、レイモンの部屋の前に立っていた。 「どちら様かな」 夜叉丸が尋ねた。 「我々は西日本都市連合の使い番でござる。レイモン様の今昼の会議での発言は波紋を呼び起こし、レイモン様を狙う者多しと聞き及びます。どうぞ速やかに、我々の保護下にお付きくださいませ」 「西日本都市連合の使い番じゃとすると、水野殿よりの使いか」 レイモンが尋ねた。 「さようでございます」 「どうするかのう、夜叉丸」 レイモンは背後に控える夜叉丸に尋ねた。「せっかくのお召しでございます。お断りになられては角が立ちましょう」 夜叉丸は少し考えて答えた。 「そういうことじゃな。それではその方々とまいろうか。のう、夜叉丸」 が、使い番ロボットは異をとなえた。 「お待ちください。その夜叉丸殿の保護、我々は聞いておりませぬ」 その物言いにレイモンは、顔を曇らせる。不快なのだ。 「それは困った。この夜叉丸は俺の体の一部でのう。手や足と一緒なのじゃ。切り離されては俺が動けのうなる」 使い番ロボットはしばらく考えていたが、「わかりました。夜叉丸殿のこと、我々は聞いてはおりませぬが、とりあえず一緒にお越しくださいませ」 レイモンと夜叉丸は、政庁のまわした、かご型小型バンに乗り込んだ。 「お上、いよいよ我々の思いどおりに」 夜叉丸が言う。 「そうじゃ、そのように進んでおる」 レイモンは薬タンクからのコードをジャリといわせた。 バンがたどり着いたところは、政庁である。会議室に入る。 「お待ち申しておりましたぞ、レイモン様」 水野が議長席に座っている。 「こちらも待ち兼ねたぞ、水野殿。早く我々にいつ心柱を見せて欲しいのう」 レイモンはにやりと笑いながら落ち着いていった。が、その言葉はの先制攻撃はかなり効いたらしい。 「……」 絶句する水野。 「わからぬと思うたか。どうせ今おまえたち西日本の霊能師が困っておるのは、化野の存在であろう。そのようなこととっくにお見通しだわ」 レイモンは続けた。 突然、背後から新たに声が飛んできた。 「それでは、いよいよ、私たちを助けていただけますか。かっての打ち合わせのとおり」 見目美しい男が、パーテーションの背後から現れて言う。ロセンデールだった。 「これはロセンデール卿か、おひさしゅうござる」 レイモンが頭をたれた。 水野は、目を白黒させている。 (続く) ■ロボサムライ駆ける■ C)飛鳥京香・山田企画事務所 http://www.yamada-kikaku.com/ 携帯電話版ロボザムライ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.31 20:06:23
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