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テーマ:小説(1360)
カテゴリ:ロボサムライ駆ける2011
RSロボサムライ駆ける■「霊戦争」後、機械と自然が調和、人間とロボットが共生。日本・東京島「徳川公国」のロボット侍、早乙女主水が 日本制服をたくらむゲルマン帝国ロセンデールの野望を挫く戦いの記録。
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n2492db/29/ ロボサムライ駆ける■第30回 西日本の工事場で八足歩行タイプロボットが爆走し、子供を巻き込もうとする。助けようとする西日本の奴隷身分の早乙女モンド。 ロボサムライ駆ける■第30回 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 youtube manga_training 第四章 剣闘士 (4) 主水が、ぼんやり地上リクライニングゾーンで休んでいると、あるものが目に飛び込んできた。 土煙が上がっている。一体あれは……。 八足歩行タイプロボットのクラルテが疾駆してくる。 乗り手はいない。 それが途方もないスピードで走っている。 文字どうり爆走であった。 「危ないぞう」 「みんな、逃げろう」 人々は口々に叫んでいた。 主水の目は何かに気付く。 進行方向に逃げ遅れた人間の子供がいる。 体を強張らせている。 その子の姿に主水は気付く。その子は道の真ん中で立ちすくんでいる。 「あれは…」 高い階級に属しているらしく金のかかった服装をしている。 日よけ傘がそばに落ちている。それを持っていた子供のお供のものどもは、我先に逃げてしまっている。 「ううん、何て奴らじゃ。主人をほおって逃げてしまうとは」 主水は助けようと決意する。 助けるには作業ロボットのリクライニングゾーンと通常世界の結界である電磁ビームの中を突き切らねばなかぬ。 主水の疑似皮膚がバチバチと音を立てていた。 いままで経験したことのない痛みの感覚が、主水を襲った。 「待て、こやつ逃げるでない」 逃げると勘違いし、見張りをしている警備ロボットが飛んで来る。主水はそのロボットを殴る。 「むぐう、何のこれしき」 主水は意識を失いながら、電磁バリアを突き切っていた。 痛みより、その子供を救おうとする意志のほうが強かったのだ。 主水は子供のほうに走り出していた。 背後から警備ロボットのレイガンの光条が追いかけて来る。 目の前に子供が見えた。 主水の体が飛び出す。 眼前にクラルテの足が見えていた。 主水は「クラルテ」の走る一瞬前に、体を投げ出し子供をかかえ横に転がる。 クラルテは主水はの上を走り抜ける。 地響きがした。クラルテの八足のうち二足が主水の体の上を走り抜ける。 瞬間、火花が散る。 「くくう」 数トンの重みが一瞬主水の上を通り過ぎたのだ。さすがの主水もこれは効いた。 「指圧よりすごいのう」 負けず嫌いの性格である。子供は気をうしなっている。 クラルテは主水を一度はねた後、急に止まっていた。 後ろを振り返る。 再び主水はと子供の方に探査アイを向けた。 何かと間違えたのだろう。 すでに狂っているクラルテの電子頭脳は、主水を敵と勘違いしたようだ。 「わしはロボットじゃ、気付かぬか、このクラルテめ」 が、クラルテはそんな主水の言葉を無視して、反動をつけて主水の方へまっすぐ向かってくる。 (続く) 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 youtube manga_training お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.10.10 12:33:35
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