2919270 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2018/11/12
XML
カテゴリ:考えさせられる話





    

人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへにほんブログ村


 ^-^◆ 時代の進化の中で思う……孫の育成 [7/7・完]


夫「もう随分と以前のことになるがね、『何が相手の為か?』
  というテーマで、二宮尊徳翁の教えに学んだ事がある」

妻「あの有名な、二宮金次郎さんね…………(^-^)」

夫「尊徳翁が実行した飢饉対策の中にこんなものがあったんだ。
  まずは村人を、働く事ができる者とそうでない者に分けた。
  その上でそれぞれに声をかけたんだよ。
  前者にはできる限りの食糧を与え必死で働いて欲しいとね」

妻「はい、……で、働けない人たちには?」

夫「うん、老人や、幼い子供、病を得ているもの、
  力の無い女性たちなどには、飢えをしのぐための最低限の
  食料を配ることにとどめ、空腹に耐える忍耐を仕事と思って
  村の為に協力して欲しいと……頼んだんだ」


      


妻「!!!(゜_゜)」

夫「働けない人をも『助けてあげるべき存在』等とは決して
  捉えないのが尊徳翁なんだね。それは彼らの内に、
  自分が
  『助けて貰わなくてはならない者』『弱い者』
  『小さく役立たない者』等という意識を植え付けて
  しまうからね」

妻「…………」

夫「負い目や劣等感、或いは依存心や甘えといった、
  全く生産的ではないものを芽生えさせるだけだからね」

妻「……確かに……」


    


夫「『助けてあげよう』とする行為は、相手への親切どころか、
  相手を受け手に閉じ込め相手の尊厳や主体性や誇りを奪い、
  代わりに「もっともっと」「足りない足りない」
  という欲求を芽生えさせていく行為だと、
  尊徳翁は考えていたんだろうね……」

妻「言われてみればそうですね。
  幼児の躾にも似たようなことが云えます……」

夫「こういう考え方の上に立っていたからこそ、彼は、荒廃した
  村の再建に際しても、寄付金や補助金は一切導入すべきでは
  ないと捉え、村は村の力で、荒れ地は荒れ地の力で、
  立ち直りゆく方法を練り続けたのさ」

妻「現代社会では、耳の痛い方が多いでしょうね。
  あくまでも、人の尊厳を大切にされたんですね」


      


夫「人を助けることはね。結局『こんなにしてやった!』
  『助けてあげた!』という自己満足感を生み出すだけの
  劣悪なる偽善だと考えていたらしいよ。凄いよね……」

妻「それって、現代でも『……のに』につながって、
  対立の元になっていますね。『してやったのに……』
  『助けてあげたのに……』……ってね」

夫「さっきも言ったけど、尊徳翁の見習うべきところは、
  非力に見える人たちにも呼びかけている事だよね。
  『空腹に耐えることを仕事だと思って協力して欲しい』
  ってね……。どんな相手をも信じ、
  仲間としての敬意を払っていて、ともに歩み行こうとする
  気持ちが無ければ、出来る事ではないね」


      


妻「とても大切なことに思えますよ。私たちの先輩は多くの
  教えや実績を残されているんですね。
  金次郎さんは、人間の尊厳を何よりも大切に考えておられた
  のかもしれませんね……。とても大事なことですね」

夫「うん、人が困っているなら助けることも大切だろうけど、
  ただ、安易に助けることで相手の知恵や工夫を生み出す
  機会や、成長する機会という、そんなかけがえのない
  チャンスを奪ってしまうかもしれないわけだからね」

妻「…………感動しますよ……」


夫「この話はね、尊徳翁が実際になされたこと自体にも、
  深く感心するんだけど、その背景を麗しく思うんだよ」


      


妻「……背景といいますと……?」

夫「周りの人に対する、深い関心と、愛だよ。
  その心が行動の原点にもなっているよね。
  孫たちに対しても、大いなる関心と愛を持って、
  必要なら行動を起こすべきだと……考えているんだ」

妻「……昔の人は、偉いですねぇ」

夫「我々だって、こういう日本民族の歴史の上に立っているから
  職業における道徳観や倫理観を大切にしている側面が
  あるのかもしれないよ。
  ただ、そういうことを後輩につないでいかなければならない
  と考えたときに、様々な課題にぶつかるわけさ」

妻「その一つが、テンポの急激な変化なのね…………フム」


      


夫「そう…………幼い子に関しては特にね。
  我々もそのことを意識して、若いものを見ていないと、
  日本民族は訳の分からない人種になって
  しまいかねないと……最近、危惧しているのさ」

妻「子供たちも親になって、
  もう立派な大人だし、こんなテーマで、
  少し話をしてみましょうよ。大切なことだと思うわ……」

夫「そうだな……。暮に集まった時にでも酒の肴に
  してみるかな……」

妻「ふふふっ……、やっぱり、酒が絡むのね。アナタはいつも」

夫「……当然!!!!!!!  (^。^)」



          <完>


※ どうもご愛読ありがとうございました ※





人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへにほんブログ村



    




======================================================
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 12年間蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。
『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。
 それぞれ200円です。(^-^)
AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。
 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。

 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018/11/12 11:13:04 AM
コメント(31) | コメントを書く


PR

Freepage List

Category

カテゴリ未分類

(3292)

あか・あお・きいろ

(93)

私を支えたことば達

(536)

先輩・後輩が居酒屋で……

(151)

ほっ……と したい

(124)

こころざし

(7)

ご縁

(6)

ちょっと一言

(138)

意志(思考)を強くしよう

(8)

営業感覚

(24)

上司と部下の関係

(56)

実践ビジネス力

(180)

軽妙なやり取り

(141)

新聞を読まない人

(21)

給料とは何か!分かって働こう

(9)

桃太郎は教科書

(12)

昇進・昇格のドラマ

(4)

『信じる』とは何か?

(21)

じいちゃんの思い出

(7)

恋と愛の・心の仕様

(14)

人生の開き直り

(8)

友情の使者

(33)

自分の考えを自分で操る

(10)

人を8時間待った話

(8)

話の切り出し方

(13)

ストレスとの付き合い

(5)

自分らしい生き方

(19)

愛犬パズーの思い出

(20)

人を育てる

(58)

JRにまつわるほのぼの話

(60)

麗しき日本

(51)

大切な言葉

(44)

ほのぼの とした 話

(42)

成長に資する糧

(86)

和の心

(26)

反  省

(4)

ちょっと一服

(45)

ITが苦手な社長への話

(8)

考えさせられる話

(89)

いたずら辞書

(60)

しみじみと…………

(23)

取り留めのない話

(10)

GNP(元気で・長生き・ポックリコ)談義

(39)

グッときた話

(11)

幸福について

(15)

思い出

(111)

学び

(17)

幸運(^-^)

(6)

笑える話し (^。^)

(5)

高齢化社会

(226)

ロータリークラブ

(29)

自分の心を操って人生を楽しく歩こう

(47)

フーテンの寅さん

(28)

私の根幹を支えて頂いた11人の恩人

(0)

生活の言葉に『手』が多い

(16)

回文

(10)

(7)

干支の周期と人生

(11)

友情

(11)

面白きかな・人それぞれの考え方

(1)

転職の本質を考える

(4)

© Rakuten Group, Inc.