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テーマ:今日のピアノ♪(713)
カテゴリ:ピアノ
イ長調コンチェルトの3楽章が指に馴染んでくると、身体が自然にスウィングしてくる。後半のゼクエンツィアっぽいアルペジオの応酬なんて、勝手にお尻が椅子から浮くんだ。それは流れを止めないための作用もあるけど、ジャズやポップスの持つ自由奔放さがモーツァルトにも内在していることの証左なんだな。いや、時代的にいえば全然逆だけどさ。クラシックって自由に弾けるようになるまでに長い精進の日々を送らないといけないから、それがわかるまでに時間がかかるから余計にそう感じる。なんて遠回りな! こうなったらしめたものという感じだけど、何十年もピアノ弾いてきて、これまでそういう瞬間がそれほど多くなかったというのは、いかに自分に向かない楽器かってことだよね。わかってるんだけど。
毛嫌いしていてもレッスン日はやってくるので、仕方がないからのろのろとシューマンの飛翔を弾き始める。昔、途中で止めたのはなにが理由だったか思い出したよ。指が届かない(笑)。いや、冗談じゃなくて。なんで嫌いだったかなあ、この曲。虚弱だったから力がなくてフォルテの和音が続くと息切れしてたとか? いろんな要素が複雑に組み合わされていて、弾き応えのある曲には違いないけど、今弾いても好きになれない。自分の苦手なパターンが多すぎる。 それより真ん中のトリオ部分の後半、不安定に崩れていくところは、すでにかなり退廃とか耽美とかの世紀末くささを感じる。でも発表は19世紀前半だし、好きだった女性(クララではない)にささげられた曲集だから、まだ全然頭は正常だった頃の曲なんだけど。 あのトリオの後半を弾いていたら、ちょっとてこずっているマズルカの36番と似ていると思った。36番は最初「簡単~!」とか思わせておいて、第2主題、左右の音型が交代で半音階下降していくところのぐずぐずな雰囲気を出すのが難しい。子供じゃ絶対無理! って表現力が要される。大人でよかったよ(笑)。 あ、バッハ弾いてない。でもスウィングしちゃうモーツァルトにぞっこんだ。もっと弾きたい。明日はシューマン1時間、モーツァルト1時間、バッハとショパンで1時間。まじめに弾いたりしてみよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.06 21:51:25
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