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2012.12.10
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カテゴリ:実写ドラマ
 ネタバレになるが、この話は、「凶悪な強盗グループ」を捕まえるのが本筋である。この反抗グループは3名で、殺人も厭わない極悪な犯人たちだ(しかも、証拠らしい証拠は残しておらず、特命課も苦労させられている)。

 しかし、実際には、本筋から離れ、「冤罪を晴らす」と言う部分がメインになっている。では面白くないのか、と言われると、答えは否。実に面白いのだ。まさに傑作であるし、「特捜最前線」を代表する脚本だし、長坂秀佳のシナリオとしても、十指に入るのではなかろうか(個人的には五指に入る気がするが…分母が不明なので)。

 話は、上記の捜査中の船村(おやっさん)と吉野(アカレンジャー)が、森田源三(織本順吉)と出会うところから始まる。森田は おやっさんの旧知であり、10年前から保険外交員をしていた。その場は「捜査中だから」と別れるのだが…。

 その後、例の反抗グループがフェニックス商事に押し入り、強盗殺人を犯す。その現場に残されていたのが、森田の指紋だった。実は森田は金庫破りの前科が有ったのだ(しかも「まじないに5円玉を使う」と言う手口が同じである)。

 …と、ここでサブタイトル。ここまでがイントロなのだ。

 この話が素晴らしいのは、凶悪犯がクローズアップされていない事。エピソードの殆どは、彼らから離れた部分で展開している。しかも、真犯人 以外の登場人物は、善人か、もしくは「善意の第三者」と言うべき人物達が ほとんどである。にも関わらず、森田は冤罪で苦しめられるのだ。

 苦しむのは森田だけでは無い。おやっさんも、そうである。「現場(の証拠物件)に指紋が有った」という点は、かなり大きい。これを覆すのは、一般的に言って容易では無い、と言うより、不可能に近い(森田は一人暮らしで、犯行時間である深夜のアリバイが無い)。そこに拘る余り、被害者であるフェニックス商事で執拗な捜査を繰り返し、果てには「営業妨害」として特命課に連絡され、吉野らに「お迎えに」来られるのである。

 (所轄は森田を犯人視して実家に捜査に出向くし、家族はショックを受け、家庭崩壊の兆しを見せる)

 特命課に戻っても、おやっさんは「森田は冤罪」と、吉野・叶・紅林の若手3刑事と衝突する(課長と橘は中立、桜井は不在)。「森田は下見をしていた」と言う若手に対し、おやっさんは「犯人も森田も新宿担当だから」と意見を戦わせるものの、一時は自分の信念に疑問まで持ってしまう。実際、密室殺人よりも解明が困難である。

 (おやっさんが信じ抜いたのは、「森田が私にウソをつくはずがない」、「森田は自分がガンで、余命が数週間と知っている。だからウソをつくはずがない」と言う理由)

 どうだろうか? 「悩めるヒーロー」と言うのは、「人造人間キカイダー」だし、官憲を敵に回す辺りも、テレビ版(長坂脚本)と同じだ。おやっさんと森田は、まさにキカイダー(ジロー)と同じである。

 その後も、おやっさんは森田無罪説を証明すべく奮闘。熱意に打たれた橘は、森田の前科を洗い直し、「最後の事件で組んだ相手」が出所している事を突き止める。そいつが真犯人か?、橘は船村に「指紋の解明だけに専念して下さい」と、真犯人を追う。

 証拠の金庫を調べる内に、船村は末尾のアルファベットに気が付く。「同じ日に購入した3個」の内、証拠の1個だけが違うのだ。実は都内に出回らないルートの商品だ、と言う。

 それを手がかりに、1個ずつ納入先を当たる船村。そこに吉野が訪れる。「課長の許可は得てます」、爽やかな笑顔の吉野に、おやっさんも満面の笑みを返す。

 新幹線で東京に戻る途中、おやっさんはお茶を飲んでいた。その時、数日前のカンコの一言を思い出す。「湯のみを壊したので、ソックリ同じ物を買って差し替えた」、と。

 それに閃いた船村は、フェニックス商事に戻り、金庫の履歴を追う。4年前、金庫が営業課に有った時、OLが持ち帰って残業していた事が有ったのだ。実は、その時4階から落として壊しており、「影武者」で弁償していたのだ。

 偶然に偶然が重なり、沼津に納品されていた金庫が、新宿のフェニックス商事に現れていたのである。ここで足取りを追う間に現れる人物は、いわゆる「悪人」とかでは無く、まったくの市井の一市民。その彼らの偶然の行為の積み重ねが、一人の前科者を追い詰める、と言う、「悪意なき展開」が見事。

 沼津に辿り着いた船村は、陽炎の向こうに一人の男を見る。手をかざして良く見ると、相手も同じ格好をする。吉野だった。別々のルートを辿った2人が、沼津で合流したのである。この一連のシーン、冒頭の新宿での2人の捜査と被っており、監督(カメラ?シナリオ?)の拘りを感じる。

 結局、「泣いてる坊やを救う為」、森田は5年前に沼津の文房具店で、店主の目の前で金庫を開けていた。

 森田は前科者では有るが、過去を悔い、更正していた。その彼が過去の特技(善行)で犯人扱いされたのである。言わば「ヒーローが、その能力を行使した結果、悪と認識される」と言うところだ(しかも、彼を苦しめているのは警察(≒ヒーロー)であり、市井の「悪意なき人々」である)。

 (「真犯人が森田の手口を使っていた=森田を陥れていた」と言う見方も出来るが、それは「森田が どこに居るか?」を真犯人が把握している必要がある)

 ヒーロー物(キカイダー)の時の基本路線のまま、傑作を書き上げた…と言うのは穿ちすぎだろうか?

【蛇足】

 「CSI」なら、「指紋が古すぎる」と最初に判ると思う。

 あと、「どうせ死ぬんだ、罪を引っかぶってやる」と言う森田の心は、最終回3部作の大地康雄(の演じた犯人)に近い。が、源さん(森田)の死が「ガン」であったのに対し、大地の場合は「死刑(=極悪犯)」と言う違いが有った。





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Last updated  2012.12.10 20:01:49
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