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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

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2011年11月13日
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カテゴリ:ムーヴメント
  14 自由律俳句の実験






  赤い車



赤い車、鳥居をくゞりたり

  ――時速120キロで彼女は――

ほんたうにしいんとして誰も

鋭利な器物は一切過去にながれて

  ――その頃、男はバーでBRANDYを呑んでいた。夜だつた。そして、先程までの、
  対話を回想する。彼は回想する海草だ。ひきつった暗い顔の奥に、
  背中を・・丸め・・・下を向きっぱなしの女を見ている――


運転席 骸骨が真つ直ぐに

悩み 不倫 英会話カフェ

茹でたまご、もつとひりひりさせてください

たくさんのビルにコーヒーの味の違い

  ――女に返すように、男は言った――

腕時計何度か人にぶつかつて

おしゃべりは命尽きてゆくように

するするするするとたれ落ち

ぼんやりと白いそこの川そこの砂

  ――見えた。時間に、ほほ笑む者が眠っている。眠る者は観るものだ。
  突き出た支脈だ。峡谷は分断し、川は流れている――


小姑はいかむ地平あからむほどに

ふらふら野をよぎる蛇の決まり悪く

  ――月が消えると、我々は来た。勝手にしやがれ、と昼が来た・・
  人は幸せなのだろうか、クラクションの音はゆううつといかりのリズム、
  イモリは水面で溺れている。小さな虫は魚に食べられている――


モツアルトが遠くもつとかすかに優しく

ひとつの唇に風はすゝまなゐ



  タイムマシーンに乗つて



おじぎすると眼に涙が一杯

  ――ひざを曲げて、男の子は、親友のことを思つた。
  小学生・・飛び跳ねた魚はナイフのように落ちる・・・
  でも男の子は、あかりがぼんやりと夢のやうに見えるだけになつていて――


くりかへしくりかへし、さらさらと鳴る葉音

待つてゐようか待つてゐるよ待たせてほしゐ

うごくやうに咳

  ――心の中の石段は終了され・・動物はさまよい続ける・・・
  こおろぎが不気味な静寂に思える。ゴキブリはゴキジェットされる。
  ホシゾラの中でホシの中でアキを見ている――


くしやくしやに細ながゐ月

仲間はずれの風鈴、いつも金糸雀の啼いてる

すきとほれば顔色/讃美歌と/雪

  ――そしていちめんいちめんいちめんが、雪・・
  自動車の上にも、自転車の上にも、後者の上にも、
  こうして眼を閉じずに、空を迎え入れているやうに見上げているぼくの世界にも――


雪はとけるよしみるよさめざめと光るよ

しろゐほのほ、だんだんしづかになつてゆく振り子

  ――朝が来て、昼が来て、夜が来る・・
  やがて「もう、彼女は来ないんだ、――去ったんだ!・・」とほんたうに、さう、
  思ふ。・・どうしてもつともつと愉快になれないんだらう。どうしてどうして・・!
  どうしてどうして・・・! 特別なものへとしてしまうんだらう――
  やがて葉は切れ込むやうな風のなか、冬のひびわれに、そっと姿をあらわし始める。
  片足を音立てて引くやうに、いつのまにか、妙な癖。タイムマシーンに乗つて、
  タイムマシーンに乗つて、タイムマシーンに乗つて――


この痛みは乳のこぼれた白紙

呼吸は花の色

わたしが死ぬまでこゝろの垢は消えなゐ








  15 自由律俳句の実験 その二






  



隣り合っている値打ち風コートの襟を立てる

電話のように遠くあるハリネズミ

鏡に映した溜息が沈んでゆく

夜を探す街路樹の鯉でいる

時刻表に靴そろえている

ディスコミュージックのない不景気もない夜もない

文字を吐いている君は不条理

年齢はキーキーと鳴く風

オフィスのあかり無限をしめす稲妻の記号

群れ/お喋りになる/少し舞う/紅葉

花は湯気oneと鳴く愉快な声

ねぐらがあれば素っ裸

ハンサムなのに君はつけないのかペ ニス

ぽっかりと窓奇妙に開いている

すれ違ったポスターが大きい

黄すいせんの内臓に突き刺さる

電線は少しほのぼのと頼りなげ

LAST BEAT――コーヒー・カップを割れ!

子供は生まれたように泣く

君らしくて正しい何もない温みが好き

くらくらする酒が静かなだけだから

昼寝して眠って凍えて誰でもない夜になりたい

蛆虫の正義は取引

雲が走る 飲む水そのまゝに

秋の夜は一つ

回覧板階段の途中夜のはぐるまきこえたつていい

密度は羽根をはやすのかドーナツ

ぼくたちはたゞさみしゐ甘つたれ

すり寄つてくるのはメスばかり

川はまるゐ

やつちやつた後でもすごゐから

眩暈して受話器

今日はメンドクサイから全部パオン

あんたはチョコレートぱんつの穴のようにふしぎな歯

かもめ飛びすぎてこわい

鳩の転落死きゃあああっ!むくり

マジメにやんのがこわくて全部ホンキじゃない

サイノーもとめるノーノーミソ

バッハの文字が止まらない

つくろうよいたずらな神様ビデオ

名 名前 性 姓名

ぽぽぽろぽろぽろ落ちるポロ

ち んこといえばなにかすごいの

花嫁といへば花粉症

めし食ってめし食って癌

夕焼けは柿、おたまじやくしは波紋しておりぬ

ロダンな自重レストランがなんだ

月曜日の六時半もうみんな時計の顔

足もとにうなじ道は見えない

プラス思考のやさしい道は行き止まり

鎧剥かれても梨

車の流れ/マッチ箱の昼下がり

小便かわすみみずかわゆし

君の乳房それからどうなつた

短くて長い夜は幽霊がいない

だれもみな愛の皺をゆるせない

なんというかカモメといわれて屈むだけ

愛してるわあーうそうそただつくりごと

コンニャクみたいに味がなくて味付け

しがしがする犬はしがなおやです

うまくはいえないけどいちごはかわいい



  



脳は現実の悪夢を再生する

口ごたへずつと息が楽

雨の降り方、じつにいろいろな降り方

あざけるやうに、からが、ぐしやっ

のどの下をもち上げながら 尾を振つて 犬

信号 ブツブツ言うけどしらん振り

切手付けてノートに書いた秋の空
    よるふ
外灯に夜更ければコスモスが散るかも

だれか住んでる夜が静かだから前髪揺れるだけでいい

やばんにせめかゝる、ばかにながい片腕の影

すぐ書いて切取線まよう白線のうちがわ

陽は彫刻する葡萄の熟れゆくまゝ

雲が低く飛べば誰かに見つかる神様はさみし

星は止まらないピクニ

信号もコーヒーを飲む現代人

冷汗がさがさつめたひふるへ

どれ名前をつけてやろうポチ

へんへんへんへんもともとヘン

暮れゆくけど違う一生懸命で老いは明るいから

はちきれそうな中に一人

地震は何処かの隙間から

一ばんきれいなおもちやは硝子のやうな音が鳴る

おほさわぎすれば一本足の案山子になるかも

ぴよんぴよんぴよんと跳び上がりい

宮澤は星月夜とか銀河とかいふ種類の猫です

信号が骨をぴちやぴちやくちやくちやあゝもう

映像はいつだつて咲く実るこはれる人の生きる限り

恋人は噎せるくらいがいゝ加減

ナットウカッタベチヨノフジ

祈り 祈らない 猪 噛まない 突進する コンチノ

ぶくぶくとあちらこちらに蒼月遺言

にじんでにほふの汗ばかり

裸のアルバム、背伸びしても鏡を見ない

笑み 会いにいく せせらぎ

口笛と 目が合ふ あのやうな句



  



金箔の上に靴はあるだらうわたしの暗紫

すきとほる雲に微妙な村あればこそ

きらきらの枯草の向こうに美しいことばがあり

来たねと言う彼の声だけが胡粉を多量に使用する

生はいばらのつる

石さえ夜をかたるしばしの魔睡なら

そのしづかに尋ねあぐねた手こそ道

すべてのさいはひとは何と愚かな

絵の具が滲んでいる笑顔はなやめる

追われた魚の群れ車なら音符利鎌で刈る

たはぶれあふ俗世のろくろ地球と名づく
                  ももとせ
睡りなど焦れつたく惑ふばかりの百年

底のほうにひそむ昼の濡れ

あゝ朝の月、きみは噛みつゐて死ぬ

なにもなくてなにゝも含まれていなゐ小鳥
                    べつな
とまれ水の妖精よむなしく儚いよるの別名よ

ザラザラ動くかたくなゝ瞳永遠なき統一なき調和なき

君は溺れろ! 川は流れ去る煩悩に暗い

乳飲み子のやうに鎮められぬ苦悩吸う

泳ぎまわつたみずたまり遠くから笑つたそらのいななき

いつさいが劣らぬという君の腕が木の幹の蝉

秋ひとしずくひとしずくのほのおひとりで



  



日本が狭すぎるから真似っこしている日本の詩の在り方


・・・まあ、結構夢見がちでね。


だけは、(だけは、っておかしい気もするが、)


ちょっと嬉しい。今日はがんばったから、ちょっと早く寝ていいよ。


痙攣するまで言葉の海


ダメなんだよね。段々、嫌な気持ちになってくる。(に、)溺れたい――


ぼくも、月給100万円くらい欲しい


ビルの屋上から、苦労をばら撒く。


眉間に皺が寄るよ。情けなく


ときどきすごく、ぼくは羨ましくなるんだよ。ね・・!


――さびしい。ぼくは、もっと。

                            、、
もうあるがまま、だ。神様お助け下さい、――てか。


雑誌一万部もねえわ、詩集そりゃあ刷れねえわ、そりゃア、書店に本おかれねえわ。


生き方が腐ってたら誰もついてこねえ


何にも喋らない。マスクつけてる場合か


これまで通りの、伝統の闇


なんだっていいよ、いいけど会社


平気なふりして、わたし一般人ですってツラ


アハアハうふうふやってる、嘔気


感情の生き物、血が通っていてだからこそ熱い


瞬間湯沸かし器かもめ7440


受難は続くよ。みんなこれからエロサイト


資料というか、見本というか、勉強というか、


仕事は心の中で悪いこと


ぼく、本当に馬鹿な大人買い


情報としてのノウハウ百万詩集


アマゾンをチラミ


ハングリー精神かつ丼は喰わない


ヌケ作ヌケ作案山子ばかり


むかつくから否定させろあほんだら、おまえもな、あほんだら、ああおまえもな!


乱暴なコーヒーの置き方くづ折れ


あの人は後味の悪いなんだか嫌な感じ


花たちのいろはインド行き


ジャンパーの肩を浮かせた政治家も見習うべき


寝台列車でぐうすかトンネルを抜けると雪国ではなかった


ボッタクリバー僕は誰のグラスに入ればいい?


中性的な顔立ち栓抜き蓋をシュポッ


鼠が猫をたぶらかすゴクゴクふつうピスタチオの殻


帽子をふかく紅茶が先


3キロ先は海


ブランコ 影 雑踏 一瞬のことばの陰翳


何処かへ逃亡する夏の記憶


うしろで別の音楽が流れている、free


ゲーム感覚精神構造ネットの中


ワンマンプレーベストセラー


ハートブログ/ボードレールよりある意味革命チック


僕は超天才詩人、下司を蹴るのが好き


自由律なんちゃらかんちゃら書くだけ道化


スローガンはゲーテ自ら


呼び返してくれる人は今宵恋人


父上よ股と乳の因果関係がわかりませぬ!


今日は誰でもヒットラー


政治家は愛、政治家は冬の夜のくらげ


心より心を、いやいや心より心を





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最終更新日  2015年08月04日 20時34分01秒
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