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詩誌AVENUE【アヴェニュー】~大通りを歩こう~

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2011年11月13日
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カテゴリ:ムーヴメント

  



レトリックはぬかづけ


町に入ると人湧いてくる


ピーナッツは噛まれいくエレベーターの構造


人生の底力


暇つぶしの中学生の限界


昼食べし弁当のあき箱


藍のような海、船端へくくり付けて曳く


太陽は沈み、月はsax


味気なき微笑、見分けるのに骨が折れる


富士は憂鬱


世界に棄てられている沢山のパン


君は一万時間の花の日


こちらへいらっしゃい、いらっしゃい芭蕉に似た大きい葉


ドイルの小説期限切れは美しい


煙草が切れた。美しい空の色どりも切れた。林も切れた


バケツに山小屋が入る


あわててマッチをするも名はしけ


タクシー差額とんかつに化けた


緑翠すこし碧


予防的施術プラットフォームでマスク夜女は安全日チーム


侮辱侮辱ク リトリスを噛みちぎれ


ひもじい時にべらり川喰えたらいいのに


指揮者のいない秋の街路樹


あれか?やはり


電話音はループするだいじょうぶコーラは用意してある


無職の君はマ ンコ主義者


ペニシリンをペ ニスと言いたくなる悪の使者


回転寿司、風 俗嬢のように美しくまわる


耳が溶けてくる左手はない右手はないふくざつな事態


くじらのペ ニス槍のやうに黒人を殺す


口と臓腑の中に、hair


下は駐車場、僕はシャワー、これは社会のことであり


レロン、ラ゛ワ゛ン゛


単調な、単調な、単調な


意識不明細君びしょ濡れ

     、、、、、
けふはふえらちおな気分とおもひけり


残る半分、高く吊るせせば屠殺かな


天は釣鐘、秋の夜よく声がひゞく


おほきな瞳は整形、固形無形、罪は無罪となりにけり


防空壕はチョコレートのにほひ


ノーブラ女コートジボワールアビジャンの歌


階段を昇る尻から馬


サンドウイッチ、恥辱の隙間


ジョン・レノンは増殖するエイズの物語にだって


鴉よ鴉、ふしぜんな空の真ん中


液状化宇宙、天(ヌイト Nuit)と地(シブ Sibu)


青い炎し、たた(る)


こーひーまめは/ほほえみあわない/たべたい


花片とダーヴィンの学説


しろいゆめに/ねむりがある、それで?/ねむった しろいはなのため


軽トラにガードレールの翅が燃え尽きる


ひまわりは赤ん坊に頭突きする


夕暮れは火と燃えて


とんぼくん、新聞が配達される夕方のまちだから


祈ればすぐに焼死体


さびしい気持ちの英国旗


ふりかへれば、湧きしみず


混じり合いたい、) 酔いたい、) 


霜◆焼★け●し■た▼赤


ぐるぐるぐるぐるぐる/数字がまわる/ルル


不気味だつた、おほきな鼻の穴


ダダはサンスーする


怒ってもいいよな、泣かしてもいいよな


とてもかなしい、生唾


狂気を孕んで、鎖骨


モノが、泳ぐ



  



かすかに伝ひよる秋の川 無音の驟雨


無果木の剥奪、露はな肌、妙に佗しい頼り無ゐ淋しさ


あきつ蒸し暑ゐ工場の孤独

  ちづ
秋は千鶴どこかで寝そべるがよい


芋の蔓、知らない町に延びてゆく


都市の線路図、たくさんの夜明け、雨月


末枯や、狐の声もしない


○霜枯れた野の草葉に至る鉦叩

                     こころうち
ショウ・ウインドウ腕はもうかりがねの心理

           けら
君は何処かの三角啄木鳥と月


絹雲や凹凸として無数の頭打ち


十七、八の霧 浄化夜 完全 な 太陽の爛れ



  



人を幸せにする風船は仲良しごっこの引出しに似て

危うく見過ごす 顔にかゝつた蜘蛛の巣


シチュー鍋をかもめ掻き混ぜるキャッチの勧誘

午後九時過ぎ 荒野の中にある町を締め出そう


ラプソディー・クラスルーム、教師行政を知る

おたまじゃくしにお白粉


一生地獄におちろ まわりまで腐らせるくらいなら

戦闘機の隣はデルタ

 マリートゥス ティ・カネテ    リセス  リセス ゲットアップ
  夫 お元気ですか? 奥――奥・・起きる

 小川は愛人、繊細で敏感な鹿


誰もいないのに夜明けはバレリーナのステップで

眼がチカチカする世界の強欲ビルの屋上から投げたい


ねがいごと残らずこの空の流れ星

ごはん食べて母に蹴り


少年の純粋 病気きれいにみえいたり

直線は 空で疲れる しか し 雨


木の下にいる落葉こほろぎみたいに鳴く

忘れものひとつだけソプラノのような雪


nova 背のびすれば鳥になる

ひつじがたくさんいるいるいるいるいる帰り道


海泣いただけビー玉数しれず

髪の毛を伸ばすか君の席失恋の食傷


月へ届け砂の城

もう一度寒くなるカタツムリ


どして・・かな え・・なんで・・かな

あなたと似たような顔した郵便貯金通帳


ひるねするぼくは“音速”の絵

喧騒がpunch


リュックを背負い雨上がりの空のけだるさ

こわいゆめおきた ら 無精髭 指 に かみついた


温度計見て感覚から瞬時になじむ

ジ・アザー・デイゆさぶれ世迷い言と青い壁


ランニングシャツ ロンドン帰りの留学生

使用済テレカの猫はもういない


靴底ごとにいつか昔話を貼って

なまこも言葉    

 
少女は犬になれ、日没舌のように瞳を濡らせ

空っぽな胃袋夕暮れを早く感じる


膝頭 照れながら切った髪も火照りぬ
ヴィラージュ
旋回 秒針の尖端が しなやかな草に坐し


たのしさうにとまつてゐる

さらさらと片われ月、ピアスのように揺れる


裸にもなれる電話ボックス夕空が寒し

意識をもたぬ鶏は一層に孤独らし


ペンキ臭いノートなら海で剥がれるのに
                             ちから
スクリュウの振動スクリュウの呼吸スクリュウの迫力


あやうくすべり落ちそうになる真珠かがやいてしまつた

誰もいないのに、皺

根を生やしたクラゲ   


空にクリムト 羊歯しげ る しろ き 蛇

蜂の巣 パラパラ と 砂



  



  後光

  やう 

  脹脛

  真つ黒
 
  蛙跳んでゆきま



  × × ×


              砂時計 の 砂 

          の こぼ れ る 
 
  バッカス  の踊  り




  × × ×



   い
 か               ――やわらかい通奏低音が違うNew York
ら freeの
 わ   よ
  や う
   な



          + どんなに鳴かうと此処にゐるのは、僕等

          背 中に トゲトゲのやうなもの あたつてゐる



  × × ×



     綺麗

 (な、)

         リボンのように 

     船の見え

           る 

                    


  × × ×



  甘い悦びは蜜蜂 

      春のお前の

         やさしいそのすがた



  × × ×



    句句句――吹きだす のを  こらへ



                       「自由律というそれだけ」より








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最終更新日  2015年08月04日 20時30分40秒
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