「バーディ、一歩先んじてナイスショット!!」

土曜夜９時のアクションドラマ「バーディ大作戦」は
前作「アイフル大作戦」と作品世界を共有する
完全な続編であり、物語に限界のあったアイフルに対し
合理的にアクションを取り入れられた作品である。

前作にて探偵学校「アイフル」を閉校した校長の
岸涼子（小川眞由美）が去り、残された講師の
伊吹裕二（谷隼人）生徒の井口マリ（松岡きっこ）
原田三平（川口厚）そして韋駄典介（沖雅也）は
路頭に迷っていたが、このまま探偵局を立ち上げる事にした。

しかし伊吹達だけでは力不足で事件を解決するには
程遠かった。そこで伊吹が目を付けたのは
警視庁の警部で岸涼子のライバルだった
桜田正三郎（丹波哲郎）を局長に迎える事を考えた。

当初、転職になる事を嫌がっていた桜田だが
伊吹らが桜田の拳銃を奪い辞職に追い込むという
半ば強引な形で伊吹により局長にされてしまったのだ。

探偵局の名前はゴルフ用語で規定数より１打少なく
上がる事により転じてチャンス到来と言う意味になる
“バーディ”を命名し、様々な事件を解決するのでした。

この事により上司・桜田がいなくなった通称「ドデカ」こと
追出刑事（藤木悠）には部下・行内刑事（小林稔侍）が
付けられる事になり追出・行内コンビは「おいで」
「行かない」と言う駄洒落にもなっている。

追出刑事には探偵局１階にあるゲームセンターの
マネージャー・ココ（和田アキ子）と相思相愛？である。



物語は前作に引き続き軽快なエピソードと
荒唐無稽なアクションで綴られており
中でも「男はつらいよ」をパロディ化した
第１４話「危機一発！フーセンの寅」は
二転三転するサスペンスに脱出不可能となり危機に
迫られた韋駄典介が仲間たちにキーワードを残し
解決の糸口を桜田が解くというスリリングな傑作がある。

しかし沖雅也、和田アキ子の登板により番組は
第２６話より怪盗ドラゴン（倉田保昭）が
泥棒稼業から足を洗いバーディ探偵局に転職し
第２７話よりレーサー志望の青年・一条吾郎（岡本富士太）
七変化の女スリ・ミッチー（安西マリア）が参加し
内容もシリアスでハード路線に代わり

倉田の加入によりアクション面が強化されると共に
谷隼人演ずる伊吹もシリアスなキャラクターへ変貌した。



向えた最終回、北海道新幹線開発の利権を巡って
謎の組織に潜入したドラゴンが銃火を浴び
裕二、三平にも危機が迫っていた。
組織の目的はバーディ皆殺しであり
無数の地雷が埋められていた採石場で決闘する。

しかし裕二とマリは地雷により爆死してしまう・・・

こおハードボイルド路線は次作「Ｇメン'75」で本格化し
丹波の他、藤木、倉田、岡本は引き続き「Ｇメン」にも
レギュラーとして出演したが
谷隼人は「Ｇメン」出演を打診されたが
「寺内貫太郎一家」の出演によってホームドラマへの
関心が沸き始めアクション俳優からの脱皮を図り
辞退しました。

谷隼人の後釜として登場したのが原田大二郎であり
結果的には原田の人気を助長する形となりました。

また最終回にて谷隼人は坊主頭になっていたが
これは「寺内貫太郎一家」にて貫太郎（小林亜星）に
髪の毛を刈られるシーンを収録した後、
本作の最終回の撮影が開始された為である。



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