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カテゴリ:山野草
☆毎年3月中旬から下旬に、ヒメカンスゲの黄色い(薄クリーム色)花が咲き始めます。ヒメカンスゲは、北海道から九州まで広く分布し、里山の林縁、深山、日向の斜面、渓流の周辺などに自生するカヤツリグサ科スゲ属の常緑の多年草です。
☆スゲ属は似たような近縁種が多く判別が難しいそうですが、カンスゲは葉の幅が1センチほどで長さが30~40センチになり、ヒメカンスゲは葉の幅が3ミリほどで長さが20~30センチということなので、ヒメカンスゲと考えてみました。 ☆茎の先端に見える黒褐色から褐色の楕円形の小穂(しょうすい)は、雄小穂だそうです。下の方には、数個の雌小穂が出るそうです。右端の茎の下の方に見えるのが、雌小穂でしょうか。 ☆茎の先端の雄小穂からは、黄色い葯がたくさん突き出ており、黄色い房のように見えますので、草丈は10センチくらいなのですが、コナラやクヌギ林で良く目立ちます。 ☆雄小穂から黄色い葯が出終わった茎を見ると、下の方に雌小穂が見えます。雌小穂の下の茎が赤褐色に見えます。ヒメカンスゲは、雌小穂の基部に苞があり、その鞘(さや)の部分が赤褐色をしているのが特徴だそうです。そのことからも、これはヒメカンスゲのようです。 ☆苞の基部が赤褐色で鞘のようになり、そこから雌小穂が伸びていることがわかります。 ☆雌小穂です。鱗片(雌花頴:しかえい)から3本の雌しべ柱頭が出ているそうですが、2本のものと3本のものがあるようです。 ☆この写真では、右上の鱗片から3本の雌しべ柱頭が出ているのが確認できます。 ☆ヒメカンスゲ(姫寒菅)の名は、「姫」は小型の寒菅から、寒菅の「寒」は冬でも常緑であること、スゲは叢生する葉が毛のように細く鳥の巣のように見えるので「巣毛」からスゲになったという説や、清々しいからスゲになったとする説などがあるそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.03.26 05:43:52
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