|
カテゴリ:樹木
☆ウォーキングコース(玉川上水)で、ネムノキの花が咲いています。ネムノキは、本州から沖縄の川岸や原野に自生するマメ科ネムノキ属の落葉高木です。
☆ネムノキ(合歓木)の名は、夜になると葉は垂れ下がり対生する小葉が閉じる就眠運動をすることから、古くは「ねぶる」が「眠る」になったことに由来するそうで、漢字名の「合歓木」は中国の伝説で不機嫌になった夫にネムノキの花を酒に入れて飲ませると機嫌がよくなることから、夫婦円満、家族が仲良くなるという意味で「合歓(喜びを共にする)」が使われたことから付けられたものだそうです。 ☆ネムノキの花は、枝先に10~20個の花が集まってできている頭状花序です。一つの花を見ると、薄い黄緑色の5枚の花弁は中ほどまで合着して漏斗状になっており、先端が5つに分かれています。その基部には、花冠より少し色が濃い萼が見えます。ネムノキはマメ科に特徴的な蝶形花とは花の形が大きく違っており、淡紅色の雄蕊が長く美しい花です。 ☆ネムノキの花は、花序の周りに側生花があり、中央に頂生花があって、その花だけに密があるというので探してみました。花序を上から見ると、たくさんの花の真ん中に白い花のようなものが見えます。 ☆花序を横から見てみると、側生花の中央に雄蕊が上の方まで合着している頂生花がありました。 ☆ネムノキの頂生花です。雄蕊の花糸は、根元から上の方まで大部分が合着しています。筒状の花弁の基部が他の花より太くなっているのがわかります。この基部に甘い蜜がたまっているそうです。 ☆ネムノキの花の頂生花です。雄蕊の花糸が合着しているのがわかります。 ☆ネムノキの花は雄性先熟なので、雄蕊が先に花粉を出します。基部が白く先が赤くなっており先端に丸い小さな葯が付いている雄蕊は、約30本あるそうです。 ☆雄性期から雌性期に移るにつれて、白い雌蕊が伸びてきて目立つようになります。先に花粉を出した雄蕊がしおれると、白く長い雌蕊が姿を現します。 ☆ネムノキの花は、たくさんの花が集まった1つの頭状花序から豆果が一つしかできないそうですが、頂生花の子房だけが成長して豆果になるのでしょうか。そこが疑問として残りました。(2015年8月10日撮影)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[樹木] カテゴリの最新記事
|