しろうと自然科学者の自然観察日記

☆毎年11月から12月にかけて、ウォーキングコース(玉川上水)で雪虫を見かけます。手袋の先にとまったので、観察してみることにしました。

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☆故郷の北海道で子どもの頃、毎年10月に入って冷え込みが増す時期に、この雪虫を見ると、もうすぐ初雪が降ると感じたものでした。科学的な根拠はありませんし、実際も異なるようですが、「雪虫を見かけると、1週間から10日間で初雪が降る」といわれているそうです。なお、雪虫というのは北国の方言で、東京では「オオワタ」や「シーラッコ」と呼ぶそうです。

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☆雪虫は、アブラムシ科のトドノネオオワタムシが正式種名です。羽が生えて飛ぶことができるアブラムシの仲間です。

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☆雪虫は、白くふわふわした蝋物質を身にまとっているのがわかります。この白く見える繊維状の蝋物質は、体内から分泌され、地面にいる時は雪虫の身を土や水分から守り、空を飛ぶ時にはふわふわ漂いやすくするためにあるそうです。

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☆ウィキペディアフリー百科事典には、次のように書かれています。「アブラムシは普通、羽のない姿で単為生殖によって多数が集まったコロニーを作る。しかし、秋になって越冬する前などに羽を持つ成虫が生まれ、交尾して越冬のために産卵する。この時の羽を持つ成虫が、蝋物質を身にまとって飛ぶ姿が雪を思わせるのである。」

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☆初雪とは関係ありませんが、ここ東京でも、雪虫は季節の変化を知らせてくれる風物詩となっています。ちなみに、今年は雪虫が飛び始めた直後の11月24日に初雪が降りました。

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☆なお、株式会社ウェザーニューズの2007年から2011年の北海道エリアの調査では、5年間の平均で「雪虫を見かけてから21日後」に初雪になったそうです。

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☆雪虫は短命で、1週間ほどの命です。北海道では大量発生などの被害があるようですが、ウォーキングコース(玉川上水)では、晩秋から初冬への季節の移り変わりを感じさせてくれる自然界の小さな使者です。落葉樹の葉が紅葉(黄葉)し、ウォーキングコース(玉川上水)の遊歩道は落葉で被われ、小春日和の中で葉が落ちた樹の幹にコゲラなどを見かける季節です。