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2003.03.08
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今年、彼女から来た、年賀状は、旧姓だった。

それが気がかりだったが、聞けないまま、温泉宿へ。

昼食を食べ、露天風呂に浸かる。

私は、2年ぶりの温泉。

そう言うと彼女は、
「去年は、勤めていた病院が潰れて、失業したから、いろんなとこに、行ったよ。
温泉も、いっぱい、行った。」と話してくれた。

失業して、夫がいなかったら、食べていくのは、どうするのだろう。

いや、夫はいるのかも知れない。
実家の姓を夫婦で継いだのかもしれない。

風呂から上がって、和室でくつろぐ。

私は、意を決して聞いた。
「名前、戻ったけど、実家を継いだの?」

「離婚したの・・・。もう、だいぶ前に・・・。」と彼女。


「離婚した方がいいよ。その方が、いいって。」私は、言った。

「離婚は、しない方がいいよ。

私は、したくなかったんだけど、出て行ったんだから、しかたがないの・・・。」

彼女は、真面目な、顔で言った。

しまった。彼女は、まだ、彼を愛していたのだ。

「でも」と彼女は言う。

「でも、子どもを、残してくれたから、いいの・・・。」

子どもは、男の子だという。
その子達たちに、別れた男の面影を見ているのだろうか。

彼のことを思い、明日の暮らしを思い・・・。

私が思う以上に、彼女は、苦しい思いをしてきたのだ。

こんな人を泣かす男の気が知れない・・・。


~ゆく河の流れを何にたとえても たとえきれない水底(みなそこ)の石~


         俵 万智

*****テレビしびれて*****
★第26回日本アカデミー賞授賞式

*最優秀作品賞*最優秀監督賞*最優秀主演男優賞*最優秀主演女優賞*最優秀助演女優賞

「たそがれ清兵衛」に決まる。

去年は「GO」が総なめだったな。





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Last updated  2003.03.16 17:27:03
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