テーマ:国内旅行について(2573)
カテゴリ:国内旅行
岡山の蒜山高原を南下して勝山に向かった。
勝山は、周りを山に囲まれた、旭川の中流に位置する二万三千石の小さな城下町。 かつては、*出雲街道沿いの町*として賑わったなごりの格子に白壁の商家が連なり今も当時の面影をしのばせている。 出雲街道に面した町並みは、岡山県内で最初に指定された「町並み保存地区」。 平成十四年度夢街道ルネサンス推進会議により「モデル地区」に認定されました。 その町並みをいろどるのがのれん。 この町の家のほとんどがのれんをかけている。 それも楽しい風情のある草木染・・・。 ■「つのだる」■ののれんは、創業200年の 作り酒屋。 ■左■自転車屋。紺地に自転車の模様が染められている。 ■中■下駄の鼻緒に見えました。 調べたら、元は下駄などを売るお店だったそうです。 ■右■ステキな食器を売るお店ののれん。はてなにかな?分からないので聞いて見ました。 「裏を流れる旭川と蛍をデザインしました」とお店の人。 こんなふうに、各家の職業に関する道具などをモチーフにしたデザインののれんが古い町並みによく似合う。 +++ 今ではすっかり、勝山名物になったのれんも、今から10年ほど前に、一軒のお店がかけたのれんがきっかけ。 「それ、ステキ!私のとこにも作って。」 「私にも・・・。」といった風に自然に広がったものだとか。 町の人たちは、みんな観光客になれていない。 どの人もみんな「どこから来られたのですか?」と聞いてくれる。 「こんな遠くに、よく来てくださった」と口々に言う。 「今日は定休日でのれんをかけていないうちもあるんですよ。 すみません」 とまるで自分のうちのように謝ってくれたり・・・。 民俗資料館の人も町のことを教えてくれたり、お茶をご馳走してくれたり・・・。 町の人みんなで、もてなしてくれてるといった雰囲気。 観光に行ってるというより、初めての遠い親戚のうちに遊びに行った感覚なのだ。 観光地にありがちな、●●饅頭や煎餅を派手に売っていないところも気に入った。 +++ 格子戸と白壁の続く町並み、 渥美清のふうてんの寅さんの最終回が、勝山で撮られたこと、 文豪、谷崎潤一郎が住んでいたこと。 これは、この勝山の町の人の誇り。 そして、もうひとつの誇りが家々にかけられた、美しいのれん。 古い町並みにあった、それでいてモダンなのれんの町、勝山。 奇をてらった建物を建てたり、日本の風景にそぐわない銅像を立てたり・・・。 そんなハコモノが多い中、勝山は、のれんというアートをみんなで作っている。 町づくりって、こういった住む人の誇りから生れるものだと思う。 中国勝山、町中がお雛様一色になるという頃、行きたいと思う。 ■□■のれんクイズ■□■ こののれんのうちは何屋さんでしょう? この他にも楽しいデザインののれんがいっぱい。 勝山の町に「とまと銀行」という銀行がある。この銀行には、トマトの絵ののれんをかけて欲しい、ぜひ!! **出雲街道勝山とは** 出雲から播磨(はりま)へ続く道。 古代、出雲から大和を結ぶ、鉄の道といわれ、街道沿いは鉄とともに繁栄した。 出雲街道と呼ばれるようになったのは、江戸時代とされている。 参勤交代の道としても、にぎわいを見せていた。 アクセス■JR姫新線、「中国・勝山」下車。 ・・・・・・・・・・・・・ ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★7月3日*民家:民家は人間の作った最大の民具 * UP お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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